ごみ収集の現場では

2020年4月22日 02時00分
 住んでいるマンションのごみ置き場のごみの量が、最近明らかに増えている。外出自粛や在宅勤務で家にいる人が増えたからだろう。清掃現場の人たちはさぞかし大変なのではないか。以前、取材でお世話になった職員に電話して様子を教えてもらった。二十三区内の清掃事務所で働いている。
 「毎日が、年末年始みたいです」。昨年の同じ時期に比べ資源ごみは重量にして二割ほど増えているという。自宅で料理をする人が多くなっているためか、生ごみも増え、収集の時にずっしり重く感じるという。肉体的な負担だけではなく、気苦労も増している。「ごみを収集車に積んでいる時に、袋が破れてマスクやティッシュが飛び出てくることがあるんです。そういう時は、やっぱり怖い」
 危険は増しているのに身を守るマスクは不足している。民間の委託業者では繰り返しの使用を余儀なくされている人たちもいる。消毒液も十分ではない。「使命感と恐怖心のはざまにいる」というのが率直な気持ちだという。自らのごみの捨て方をあれこれ省みた。
 新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、人々は外出自粛という不自由を余儀なくされているのだけれど、それも縁の下の力持ちの奮闘がなければ成り立たない。社会はさまざまな人々の仕事と暮らしが重なり合い、支え合って成立しているのだと、あらためて感じる。 (早川由紀美)

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