コロナ禍でも党派分断

2020年5月4日 02時00分
 新型コロナウイルスの感染者が百万人を突破した米国で、経済活動再開の動きが広がっている。トランプ大統領が再開の指針を発表したのを受け、テキサス、フロリダ、ジョージアなど多くの州でスーパーや美容院、ジムなどが営業を再開した。
 各種世論調査では、再開に向けた外出制限の緩和が早過ぎると懸念する人は民主党支持者に多く、逆に制限が長すぎるとする人は共和党支持者に多い。ここでも党派分断がくっきり表れている。
 共和党支持者の中でもとりわけ保守的な人たちは経済悪化への懸念と同時に私権の制限への反発が強い。「小さな政府」を志向する保守派は公権力の介入を嫌う。政府による企業や失業者の救済措置も、自助努力を尊ぶ保守派には抵抗感が強い。
 そうした人々らが外出制限に抗議する街頭活動を全米で繰り広げた。抗議活動で人が集まれば接触する機会が増え、感染拡大の危険が高まるのに、あろうことかトランプ氏は抗議活動をあおった。
 トランプ氏の最大の関心事は再選がかかる十一月の大統領選。あおったのも選挙目当てなのだろう。
 そんな利己的な指導者でも支持率は四割台で安定している。これがトランプ氏の強みだ。その支持層の中核を占めるのが保守派の人々である。 (青木 睦)

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