米「入植地はイスラエル領」 和平案にパレスチナ反発

2020年1月30日 02時00分
 【ワシントン=岩田仲弘、カイロ=奥田哲平】トランプ米大統領は二十八日、イスラエルのネタニヤフ首相とホワイトハウスで共同会見し、イスラエルとパレスチナの中東和平案を発表した。パレスチナの独立国家樹立を条件付きで容認。トランプ氏は双方が受け入れ可能な「ウィンウィンの内容」と主張したが、ユダヤ人入植地の主権を認めるなどイスラエル寄りが鮮明で、パレスチナ自治政府のアッバス議長は「世紀の屈辱」と猛反発した。
 和平案では、歴代の米政権が唱えてきたイスラエルとパレスチナの「二国家共存」を明記。独立国家でパレスチナが管轄する土地の広さは現在の二倍以上となり、ガザ地区と西岸をつなぐトンネルなどを建設するとした。
 イスラエルには和平交渉を行う四年間、新たな入植活動を凍結するよう求めた。パレスチナや周辺国の経済振興として約五百億ドル(五兆五千億円)規模を投資し、経済的自立を支援する内容も盛り込んでいる。
 一方、ヨルダン渓谷を含む西岸のユダヤ人入植地の主権を容認。エルサレムをイスラエルの不可分の首都と認めた。パレスチナ国家樹立の条件として、新たな国家は軍隊を持たない▽国境管理はイスラエル側が担う▽ガザ地区のイスラム主義組織ハマスの武装を解除する-などを要求した。
 パレスチナの首都は「東エルサレム」と明記したが、パレスチナが求める旧市街を含む地域ではなく、イスラエルがヨルダン川西岸との間に建てた分離壁の外側の地域が候補地に挙げられている。国連が認めているパレスチナ難民がイスラエル領内の故郷に帰還する権利も認めていない。

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