「蛍の光」で英と惜別 欧州議会も離脱協定承認

2020年1月30日 16時00分

29日、ブリュッセルで、EUと英国の離脱協定案を可決後、手を取り合って歌う欧州議会議員ら=AP

 【パリ=竹田佳彦】欧州議会は二十九日、ベルギーの首都ブリュッセルで本会議を開き、欧州連合(EU)と英国の離脱協定を賛成六百二十一、反対四十九、棄権十三の賛成多数で可決した。英国を除く二十七カ国の承認を経て協定の批准手続きが完了し、英国は三十一日午後十一時(日本時間二月一日午前八時)、正式に離脱する。EUの加盟国が減るのは初めて。
 採決後、議員らは手を取り合って「蛍の光」の原曲とされるスコットランド民謡を歌い離脱を惜しんだ。サッソリ議長は「英国はEUを去るが、欧州の国であり続ける」と述べ、今後の良好な関係構築に期待した。
 採決に先立つ討論では英国選出の残留派議員が「離脱はもう避けられないが、永遠に続くとは思わない」と感傷的になる一方、離脱派議員は「ひとたび去れば二度と戻らない」と声を張り上げた。離脱に伴い、英国選出の欧州議員七十三人は身分を失う。
 英国とEUは離脱後、十二月末まで通商や規制で従来の関係を維持する移行期間に入り、EUと新たな協定の締結を目指す。期間は十一カ月間だが、最長で二年間延長できる。
 離脱協定は二十三日、離脱合意法がエリザベス英女王の裁可を経て成立し、英国側での手続きは終わっていた。欧州議会での可決を受けて、二〇一六年六月の国民投票で離脱を選択した英国の民意がようやく実現する。

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