米の中東和平案、反発必至 発表前からパレスチナけん制

2020年1月29日 02時00分

27日、ホワイトハウスで会談するトランプ米大統領(右)とイスラエルのネタニヤフ首相=ゲッティ・共同(KOBI・GIDEON/アナトリア通信提供)

 【ワシントン=金杉貴雄、カイロ=奥田哲平】トランプ米大統領は二十七日、イスラエルとパレスチナの中東和平案を二十八日正午(日本時間二十九日午前二時)に発表すると明らかにした。親イスラエル政策を反映した内容とみられ、パレスチナの反発は必至だ。
 三月二日のイスラエル総選挙で次期首相の座を争うネタニヤフ首相と最大野党のガンツ元軍参謀総長を、トランプ氏は二十七日、ホワイトハウスに招いて個別に会談し、和平案の内容を説明した。二十八日にネタニヤフ氏と共同記者会見を開く。
 トランプ氏は記者団に「パレスチナは初めは受け入れないだろうが、最終的には受け入れるようになる。彼らにとって非常にいい内容だ」と自信をみせた。ネタニヤフ氏も「世紀のディール(取引)は世紀の機会で、逃すつもりはない」と応じた。
 これに対し、パレスチナ自治政府のシュタイエ首相は二十七日、和平案について「拒否するとともに、国際社会に相手にしないよう求める。和平案は国際法やパレスチナ人の権利に反し、パレスチナの大義に終止符を打とうとしているだけだ」とけん制。二十八日には大規模な抗議デモも計画している。
 パレスチナ問題を巡っては歴代米政権を仲介役に和平協議が続けられたが、二〇一四年に中断。トランプ政権は一七年の発足以来、露骨なイスラエル偏重の立場をとり、自治政府は一切の交渉を拒否している。
 イスラエルの地元メディアは和平案の内容として、パレスチナ独立国家樹立が認められるものの、占領地ヨルダン川西岸の一部併合やユダヤ人入植地のイスラエル主権が認められると伝えている。帰属問題で争うエルサレムについては、イスラエルが東西を不可分の首都とし、ユダヤ教やイスラム教などの聖地が集まる旧市街は共同管理するという。

関連キーワード

PR情報

国際の新着

記事一覧