至高の芸術のすすめ

2019年11月20日 02時00分
 ウィーン・フィル、ベルリン・フィル、アムステルダムに本拠を置くロイヤル・コンセルトヘボウ。「世界ビッグ3」ともいうべきオーケストラが今月同時来日している。
 日本経済は消費が低迷している。だがクラシック音楽の世界では依然、消費大国だ。名門オーケストラの来日は日常茶飯事だ。
 今回、どれか行こうとしたがあきらめた。値段が高すぎる。来日公演チケットの一部が高いのは昔からだ。一九八六年名ピアニスト、ホロビッツの演奏会に行ったが四万円近かった。その月苦しい生活を強いられた。
 至高の芸術であるクラシック音楽は好きになれば生涯の友になる。新婚当時、割り箸を指揮棒の代わりに陶然とCDを聴く姿に妻は驚がくしていた。最近は小澤征爾氏にならい指揮棒(割り箸)を捨て、手だけで振っているが家族は無視するのみだ。
 クラシックを聴くならぜひ、生演奏をお勧めしたい。首都圏には質の高いオーケストラが多く、指揮者やソリストも世界的名手がひんぱんに来る。値段も海外勢と比べかなり安い。名演に出合えば、その奥深い世界の虜(とりこ)になるはずだ。
 一部同好の士にもお願いがある。「ブラボー」のやり方だ。音が消えた後の静寂も芸術だ。微弱音が流れるマーラーの交響曲第九番が終わる直前「ブラボー」を叫んだ人がいたが、その衝撃は忘れられない。 (富田光)

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