<新型コロナ>五輪聖火到着 国内リレー、不安な幕開け 沿道の制御難しく

2020年3月21日 02時00分

聖火到着式で、聖火皿に点火する野村忠宏さん(右端)と吉田沙保里さん。左端は組織委の森喜朗会長=20日、宮城県東松島市の航空自衛隊松島基地で

 東京五輪の聖火がギリシャから到着し、二十六日にはいよいよ国内リレーが福島県からスタートする。新型コロナウイルスの感染が拡大する中、大会組織委員会は沿道で密集しないよう求めるなどの対応策を打ち出した。だが観衆の動きを制御できるかどうかは不透明で、五輪ムード盛り上げの舞台に暗雲が漂っている。
 「ギリシャのようにならないよう、適切に対応する」。組織委の武藤敏郎事務総長は今月十七日、感染対策を明らかにした記者会見でこう話した。ギリシャでは採火式直後の十三日に有名俳優が登場して多くの観衆が沿道に集まり、ウイルスへの感染リスクが高まったとしてリレーが中止に追い込まれた。
 一日の東京マラソンでは、主催者が事前に沿道での応援自粛を呼び掛けたが、約七万二千人が声援を送った。昨年と比較し大幅に減少したとはいえ、不特定多数の人が集まる状況を防ぐことの難しさがあらわになった。
 日本各地のリレーでも芸能人や五輪メダリストがランナーに名を連ねており、ギリシャと同様の事態が起きかねない。聖火リレーは五輪に向けた盛り上がりを演出する機会だけに全面的な観覧自粛ではなく、沿道での密集防止の呼び掛けにとどめた組織委の対応策には苦しい胸の内がにじむ。
 ある自治体の担当者は「マスク着用や消毒の徹底といった日常的な対策をお願いするしかない」と話し、ため息をついた。

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