<法律お助け隊 坂本雅弥弁護士> 英会話教室が返金に応じない

2020年5月27日 07時53分
<お悩み> 英会話教室に通うため、入学金3万円と、24回分の授業料計12万円を3月に支払いました。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大で、初回の授業を受けたきり、その後延期となりました。再開の見通しは立っていません。教室に中途解約を申し入れましたが、「授業料などの返金には応じられない」と言われました。お金は戻ってきませんか。 (東京都・女性 30歳)

◆中途解約で一部返還


<お答え> 語学教室や家庭教師、エステなどのサービスは提供期間が長く、継続的で、その間に利用者が不利益を被ることが多くあります。このため特定商取引に関する法律(特商法)では、これらの中途解約について特別な規定を設けています。
 あなたが支払った入学金と授業料について、事業者の英会話教室は返還に応じないと言っています。しかし、教室側が返還しなくていい額の範囲は、特商法で定められています。解約の申し出が役務提供開始後(授業開始後)の場合、すでに実施された授業の対価に相当する額((1))と、解約によって通常生じる損害額((2))の合計額です。
 今回は、初回の授業しか行われていないので、(1)は実際に受講の契約をして支払った授業料一回分の五千円です。
 入学金三万円については、教室側が提供したサービスなどの対価として合理的な場合(例えば、入会手続きのための費用など)を除き、受講者に返還しないといけません。ただ、今回は入学金の趣旨が不明のため、(1)の計算から除外しました。
 (2)の範囲は政令で定められています。語学教室の場合、契約残額の20%に相当する額か、五万円のいずれか低い方です。あなたの場合、入学金と授業料の合計十五万円から初回授業料五千円を差し引いた十四万五千円が契約残額。(2)はその20%にあたる二万九千円です。
 よって教室側が返還を免除されるのは、(1)と(2)を足した三万四千円。差額十一万六千円はあなたに戻る可能性があります。授業料などが後払いでもルールは同じです。教室側が交渉に応じないようでしたら弁護士への相談をお勧めします。

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