孤立しがち…全国の里親、養親がオンラインで交流

2020年5月27日 14時21分

オンラインで全国の養親とつながる志賀さん=11日、さいたま市で

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、多人数で集まることが難しいなか、孤立しがちな里親や養親家庭がつながる場を確保しようと、さいたま市の志賀志穂さん(45)は、オンライン交流会を始めた。自身も里親になってまだ1年半ほど。「子育てのしんどさを語り合って、笑い飛ばそう」と呼び掛けている。 (浅野有紀)

◆育児のもやもやをはき出す場 1月に始めたが…


 精神保健福祉士として精神障害者の生活・就労支援をしていた志賀さんは、不妊治療や死産を経験し、2018年末に44歳で里子を迎えた。地域デビューしたものの、里親だと伝えると、若い世代の母親たちに壁を感じてなじめなかった。
 「閉ざされた環境での育児は、虐待に一番近い」。そう考え、今年1月、月1回の交流会「あゆみのカフェ」をさいたま市内のカフェで始めた。初回は、幼児を連れた里親やステップファミリー(子連れ再婚家庭)の支援者ら40人が訪れた。
 「子どもの情報をうっかり話さないために、支援センターには行けない」「つらいと言うと、委託を解除されないか不安」。参加者たちは、育児のもやもやをはき出せずにいた。

◆ツイッターで呼び掛け、全国から参加者


 新型コロナウイルス感染症が拡大し、3月の会は中止したが、4月末にビデオ会議アプリを使いオンライン交流会「あゆみのzoomカフェ」として、再始動した。安心して話せる場所にするため、ニックネームで呼び合い、匿名性を保っている。
 ツイッターで呼び掛け、全国から13人の養親が参加した。「支援団体の集まりがなくなり、人と話す機会がない」「子育てに葛藤しまくり」と話す母親へ、志賀さんは「私もすぐ落ち込む。でも、毎日の子育てから逃げられないからこそ、完璧を目指さなくてもいいんじゃないかな」と語り掛けた。

◆今後も継続「子育ての選択肢増やす場に」


 近い将来、田舎の古民家で社会的養護の子育てコミュニティーを築くという移住計画があるため、今後もオンラインで交流会を続ける。「里親や養親は住んでいる地域の支援団体でしかつながりが持ちにくい。オンラインで全国の多様な価値観の人と対話し、子育ての選択肢を増やせる場所にしたい」と話す。
 次回は、6月7日午後2時から。特別養子縁組家庭で育った「みそぎ」さんをゲストに招く。申し込みは、メール=saitama.ayuminokai@gmail.com=へ。ツイッターは「ニコ@特別養子縁組」で検索。

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