日産6712億円の赤字 20年3月期、過去最悪の水準

2020年5月29日 07時22分

オンラインで決算と中期計画について説明する日産自動車の内田誠社長兼CEO(中央)ら=28日

 日産自動車が二十八日に発表した二〇二〇年三月期決算は、最終的なもうけを示す純損益が六千七百十二億円の赤字だった。最終赤字に転落するのは〇九年三月期以来、十一年ぶりで、前会長のカルロス・ゴーン被告が大規模なリストラを断行した〇〇年三月期の六千八百四十三億円に次ぐ過去最悪の水準。世界的な販売不振に新型コロナウイルスの流行が追い打ちをかけたことに加え、追加リストラの関連費用などとして六千億円超の特別損失を計上したことが響いた。 (生島章弘)
 あわせて公表した二三年度までの中期経営計画には、インドネシア工場の閉鎖などで車両生産能力を現状の七百二十万台から25%減の五百四十万台まで抑えたり、商品のラインアップを六十九車種から五十五車種以下に絞り込んだりすることを盛り込んだ。韓国からの撤退や、東南アジア諸国連合(ASEAN)で事業を縮小することも打ち出した。こうした取り組みによって、営業利益率を少なくとも5%に回復させると説明した。
 内田誠社長兼最高経営責任者(CEO)はオンライン上の記者会見で、ゴーン被告が主導した販売台数の拡大路線について「まいた種を育て、刈り取ることができなかった。(その結果)主要市場に新商品を投入できない事態を招いた」と指摘。過去の戦略を失敗と認めた上で「過度な販売台数拡大は狙わず、着実な成長を果たす。事業の質と財務基盤を強化し、今後十年、戦う体制を再構築する」と強調した。
 二〇年三月期は売上高が前期比14・8%減の九兆八千七百八十九億円、本業のもうけを示す営業利益は四百五億円の赤字だった。大幅赤字の責任を取り、今期前半の基本給を自身は50%、他の経営幹部は20〜30%減額すると表明した。二一年三月期の業績予測は未定とした。

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