<新型コロナ>高尾山、期待と不安 緊急事態宣言解除後、初の週末

2020年5月30日 07時09分

観光客らが列を作るケーブルカーの清滝駅=いずれも八王子市で

 新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言が解除された後、八王子市の高尾山は、徐々に人出が戻ってきている。解除後初の土日を前にした29日は、週末の混雑を避けて山頂を目指す登山客や、営業再開の準備をする店主らの姿が見られた。(布施谷航)
 山麓にあるケーブルカーの清滝駅周辺では、まだ多くの土産物店や飲食店のシャッターが閉じられ「臨時休業」の張り紙が掲示されていた。浅草から訪れた新井秀子さん(67)は「お店が閉まっているとさみしいですね」。感染拡大前は頻繁に登山していたといい「久しぶりに来たけど、すっかり山の緑が濃くなった」と自粛期間の長さを実感していた。
 登山客や観光客は着実に増えている。清滝駅前では、山腹の高尾山駅に向かうケーブルカーを待つ人たちが列をなし、車内は座席がすべて埋まり、立っている客も多かった。高尾登山電鉄によると、四月二十五日〜五月六日に運行を休止して以降、時間を短縮して営業してきたが、担当者は「解除されてから利用者が増えている」と話す。

登山客の姿が増え始めた高尾山山頂

 ケーブルカー終点の「高尾山駅」から山頂に向かう山道では、マスクを着けた登山客たちが距離を保って歩いていた。しかし、暑さのせいか、山頂に近づくにつれて外す姿も目立った。チョウの写真を撮りに訪れた相模原市の男性(62)は「明日は混雑しそうなので、一日早めに訪れました」と話していた。
 高尾山商店会によると、清滝駅周辺では三十日から営業を再開する店が多く、開店準備をしていた土産物店の女性(77)は「待ちに待っていたけど、どこまでお客さんが戻るか」と期待と不安を口にした。松浦高雄会長は「初の週末で人が増えると思う。今は営業できる安心よりも不安が大きい」と話し「一人でも感染者を出すと、これまで休業してきた苦労が水の泡。観光客にも協力してもらいながら、安全対策を徹底したい」と口元を引き締めた。

山麓の飲食店や土産物店の多くは、まだシャッターが下りていた

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