コロナ専門家会議の議事録なし「あり得ない」 公開を求める委員も

2020年5月30日 14時16分

29日夜、厚労省で記者会見する新型コロナウイルス対策専門家会議の尾身茂副座長

 新型コロナウイルス対策を検討する政府専門家会議の議事録が作られていない問題を巡り、野党は二十九日、「歴史に対する背信行為だ。あり得ない」(国民民主党の玉木雄一郎代表)などと厳しく批判した。国会審議を通じ、政府の公文書管理の在り方を追及する方針だ。
 菅義偉(すがよしひで)官房長官は記者会見で、専門家会議のメンバーから議事録を公開しない政府の姿勢に疑問の声が出ていることに関し「発言者を明記しないことは第一回の会議を開始した際、構成員に説明して了解いただいた」と理解を求めた。
 新型コロナに関する政府対策本部会合は、行政文書管理のガイドラインに沿って議事録を作成しているとも強調。専門家会議はガイドラインで議事録の作成が必要な会議に該当しないとの見解を重ねて示した。
 立憲民主党の枝野幸男代表は記者会見で「厚生労働省の役人が取っているメモを公表するべきだ」と主張。玉木氏は記者団に「しっかり検証して第二波に備えるべきだが、文書がなければやりようがない」と指摘。共産党の田村智子政策委員長は会見で「後々の検証ができなくなってしまう。今どき、録音していない会議はない」と、改めて議事録を作成するよう求めた。
     ◇
 政府の専門家会議の尾身茂副座長は二十九日の記者会見で、会議の議事録が作成されていないことについて「基本的には政府が決めることだ。どんな根拠で、どういう情報を基に提言したかを説明するのが私どもの責任だ」と話した。
 尾身氏は「普通の時ならともかく、百年に一回とも言われる重要な時期だ」と述べ、自身を含めた専門家は、これまで出してきた提言や記者会見を通して説明しているとした。同日開かれた会合では、ある委員から議事録の公開を検討するよう政府に求める声が上がったという。

関連キーワード

PR情報

政治の最新ニュース

記事一覧