続く泥棒、情報源は経済産業省? ソーラーパネル6000枚盗まれる

2020年5月31日 07時44分

ソーラーパネルが盗まれた資材置き場=結城市で

 ソーラーパネルの盗難が近年、本県や栃木県で相次いでいる。太陽光発電の事業者団体は、発電設備の場所を公表している経済産業省のホームページ(HP)が窃盗犯の情報源になっている可能性を指摘する。(松村真一郎)
 今年の春先、結城市の資材置き場からソーラーパネル六千百九十八枚(約一億二千万円相当)が盗まれた。窃盗の疑いで捜査している結城署によると、盗難に遭ったのは、太陽光発電システム施工会社「アッシュ」(東京都)の茨城物流センター。三月十日、保管していたソーラーパネルが複数のコンテナからなくなっているのに気づき、署に相談。三十一日に被害届を出した。社員は常駐しておらず、二月四日に確認した際は異常がなかった。
 ソーラーパネルは縦二メートル、幅一メートル、厚さ四センチで、一枚当たり二十五キロ。捜査関係者は、複数犯が転売目的で、何度かに分けて運び出したとみている。
 近くに住む三十代男性は「事件前から、早朝や夜遅くまで作業している人がいたから、パネルを運んでいても、それが作業をしているのか盗んでいるかなんて分からない」と証言した。近所の八十代女性は「近くでこんなことが起きるなんて気持ちが悪い」と眉をひそめた。
 結城市のケースだけではない。二〇一四年には、大子町の太陽光発電所の建設現場で約五百三十枚が盗まれた。栃木県那須町では昨年春、建設現場で千七百七十二枚が盗まれていたことが分かっている。
 事業者団体「太陽光発電事業者連盟」の谷口洋和(ひろかず)代表理事によると、国内外に転売する目的で盗まれていると考えられ、施工前に保管されているソーラーパネルが被害に遭う事例が多い。
 経済産業省資源エネルギー庁は、事業計画の認定を受けた太陽光を含む再生可能エネルギーの発電設備の住所や事業者名をHPで公表している。「発電所以外の資材置き場などは想定していない」としているが、結城市で今回盗難に遭った資材置き場の住所も掲載されていた。
 資源エネルギー庁新エネルギー課の梶(かじ)直弘総括補佐は「事業者側からすると、そこまで公表すべきなのかという批判はあるかと思うが、長期安定的に発電するために、情報を周知して地域の理解を得る観点から公開している」と説明する。
 こうした経産省の対応に対し、谷口氏は「公表された住所は、泥棒の情報源になりかねない。HPで誰でも見られる状態は問題だ」と警鐘を鳴らす。

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