コロナ禍を乗り切る新しい生活様式 業界団体が指針示す

2020年5月31日 16時17分
 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぎながら停滞した社会経済活動を回復させていくには、感染リスクをできるだけ減らす「新しい生活様式」の実践が長丁場で求められる。さまざまな業種がまとめた活動指針を紹介する。

◆客同士の接近禁止、滞在時間の短縮

 【スーパー・コンビニ】客同士の接近防止や滞在時間の短縮を促す。レジ前の床に目印を付け間隔を確保する。会計後に袋詰めする台を増やす。かごやカートの握り部分、フードコートのテーブルを定期的に消毒。飛沫(ひまつ)感染防止のためレジに透明の間仕切りを設ける。現金の受け渡しはトレーで行う。試食販売は中止する。(日本スーパーマーケット協会など)

◆テーブル仕切り、1m空けて横並び

 【外食】テーブルを板で仕切る。客は最低1メートル空けて横並びで座り、会話は控えめに。グラスやおちょこの回し飲みをしないよう呼び掛ける。大皿料理の提供は避ける。卓上に調味料や冷水ポットを置かない。(日本フードサービス協会)

◆換気、消毒の徹底、座席は間隔を保つ

 【鉄道・バス】空調や窓開けで換気する。つり革や手すり、券売機を消毒する。座席の一部を使用禁止にし間隔を空ける。乗客用に消毒液を設置。停留所では間隔を保つ。タクシーでは乗客が降車後、車内を消毒する。(鉄道連絡会、日本バス協会、全国ハイヤー・タクシー連合会)

◆客室でチェックイン、ロビー密集防ぐ

 【ホテル・旅館】送迎バスの人数を制限する。チェックインは、ロビーに客が密集しないよう客室で行い、団体旅行は代表者が対応。エレベーターの混雑防止へ重量センサーを調整する。大浴場は人数を制限する。鍋料理や刺し身盛りは従業員が取り分ける。ビュッフェ方式は変更を検討。使用後のリネン類は人が触れないよう密閉保管する。(日本旅館協会など)

◆入退場は段階的、上映の合間に換気

 【映画館】座席の間隔を確保する。上映前後にロビーに人がたまらないよう入退場は段階的に。上映の合間に開扉して換気する。(全国興行生活衛生同業組合連合会)

◆マシン間隔開けて配置、パネルを設置

 【ゲームセンター】来場人数を制限する。マシンの間隔を空け遮蔽(しゃへい)パネルを設置。客が大声を出さないようマシンの音量を小さくする。飲食も控えてもらう。(日本アミューズメント産業協会)

◆縦に並ばず、大声で声援を送らない

 【スポーツイベント】マラソン大会などでは前の人の呼気を避けるため縦に並ばず、横や斜めに位置を取る。つばやたんをはかない。スポーツドリンクの飲み残しを途中で捨てない。大声で声援を送らない。栄養補給として食べ物や飲み物を提供する際は大皿方式でなく使い捨ての紙コップに小分けする。(日本スポーツ協会など)

◆トレーニング中もマスク着用、換気

 【フィットネスジム】マシンの間隔を空け、トレーナーはマスク着用を徹底。客もできる限りマスクを。トレーニングエリアは1時間に3回以上換気する。(日本フィットネス産業協会)

◆集合写真は会話を控える

 【結婚式場】事前の打ち合わせは対面でなくオンラインで行う。髪のセットなどで新郎新婦の体に直接触れる際は手洗いをこまめに行う。大声での余興は控えてもらう。集合写真の撮影では直前までマスクをし、会話は控えめに。(日本ブライダル文化振興協会など)

◆一日あたりの予約人数を制限

 【病院】1日の予約人数を制限する。患者の体に触れる器具は使用後にアルコール消毒する。(全日本病院協会など)

◆オンラインか間隔保ち授業

 【学習塾】オンライン授業を実施する。対面授業では生徒と講師の間隔を1~2メートル確保する。(全国学習塾協会)

◆本を直接書架に戻さない

 【図書館】ウイルス付着に留意し、本は直接書架に戻さず返却台に集めるよう求める。読書会では飲食しない。(日本図書館協会)
    ◇

◆専門家会議が示す基本は「2m」「マスク」「手洗い」


 政府の専門家会議は5月初めに提言した「新しい生活様式」の中で、新型コロナウイルス感染防止策の基本として「身体的距離の確保」「マスクの着用」「手洗い」の三つを示した。
 このウイルスは、感染者の発話やせきなどの際に飛び散る飛沫に含まれ、無症状の感染者もウイルスを広げる可能性がある。三つの防止策は、飛沫を吸い込んだり、それが付着した物に触れた手で自分の目、鼻、口に触ったりすることによる感染を防ぐための心得だ。
 具体的には、人との間隔はできるだけ2メートル、最低でも1メートルは空けるようにする。飛沫が飛ぶ距離を考慮したものだ。
 外出時や会話をするときは、症状がなくてもマスクをする。かつては症状がある人だけが着用すべきだとされたが、症状がなくても感染源になることが分かったため、現在は誰もがマスクを着けることが推奨されている。
 手洗いは小まめに。30秒程度かけて流水とせっけんで丁寧に洗う。特に外出から帰宅した際は、何よりも先に手洗いをするように心掛けたい。

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