米国の黒人暴行死 経済活動再開にも影響

2020年6月1日 13時52分

5月31日、米ワシントンのホワイトハウス近くで、車を破壊し、暴徒化したデモ参加者=AP

 【ニューヨーク=赤川肇】米中西部ミネソタ州で丸腰の黒人男性ジョージ・フロイドさん(46)が白人警官(44)=殺人容疑などで訴追=に首を押さえられて死亡した事件に端を発する抗議デモは五月三十一日も全米各地で続き、一部が暴徒化した。AP通信は一連のデモで約四千百人が拘束されたと報道。首都ワシントンのバウザー市長は三十一日、市内全域に同日深夜から六月一日早朝まで外出禁止令を発令した。
 米メディアによると、暴動は少なくとも七十五都市に広がった。暴動の拡大は、新型コロナウイルスの感染拡大で止まった経済社会活動の再開計画にも影響を及ぼし始めている。
 観光都市マイアミを擁するフロリダ州マイアミデイド郡は、新型ウイルス対策で閉鎖した海水浴場の再開を一日から認める予定だったが、郡長は三十一日、夜間外出禁止令を解除するまで無期限延期すると発表。マイアミでも事件をきっかけにデモ隊と警官隊が衝突したり車が燃やされたりと混乱が続き、郡長は同月三十日から夜間外出禁止令に踏み切っていた。
 インディアナ州インディアナポリスでは三十日夜、抗議活動中に三人が警官に撃たれて一人が死亡。米紙ニューヨーク・タイムズは、デモに絡む死者は五人と伝えている。
 米メディアによると、これまでに夜間外出禁止令が発令されたのは約四十都市に上る。これほど多くの都市が暴動対応で同時に夜間外出禁止令を出すのは、一九六八年に米公民権運動の黒人指導者マーチン・ルーサー・キング牧師が暗殺された後の社会不安以来という。

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