<東海第二再稼働 なるか県民投票>条例案 23日採決へ 県議会の審議日程決まる

2020年6月2日 07時52分

県民投票条例案の審議日程を決めた議会運営委員会=県議会で

 県議会議会運営委員会(議運委)は1日、6月定例会(8〜23日)に上程される日本原子力発電東海第二原発(東海村)の再稼働の賛否を問う県民投票条例案の審議方法や日程を決めた。参考人の意見聴取などを経て、23日の本会議で採決する。ただ、参考人に経済産業省資源エネルギー庁と原子力規制庁の職員が含まれることに、疑問の声も上がった。(宮尾幹成)
 県民投票条例案は、大井川和彦知事が自身の意見を付けて、開会日の八日に本会議へ提出。知事による提案理由説明に続き、条例制定を直接請求した住民グループ「いばらき原発県民投票の会」の代表者が二十分間、意見を述べる。
 本会議で三日間の一般質問を経て、十八日には、原子力防災などを所管する防災環境産業委員会と、地方自治法などを所管する総務企画委員会の「連合審査会」を開催。五組の参考人から意見聴取する。
 参考人は、住民投票に詳しい大学教授、エネ庁と規制庁の職員、関係自治体の長、県民投票の会の代表者。三十分ずつ意見聴取と質疑の時間を設ける。県議会事務局で人選を進める。
 閉会日の二十三日の本会議で挙手により採決する。
 議運委では、オブザーバーの江尻加那氏(日本共産党)が、参考人にエネ庁と規制庁の職員を呼ぶことに「住民投票をやるかどうかの議論なのに、違和感がある。再稼働の賛否の方に議論が広がっていくのでは」と疑問を呈したが、石井邦一委員長(いばらき自民党)は「幅広い意見を聞こうという(森田悦男)議長の判断もある」として理解を求めた。
 鈴木圭子事務局長によると、原発再稼働の賛否を問う都道府県レベルの住民投票条例案の審議で、参考人に原子力が専門の大学教授を呼んだ例はあるが、エネ庁や規制庁の職員が出席した例はないという。

参考人の人選に疑問を呈する「いばらき原発県民投票の会」の徳田太郎共同代表=県庁で

 この日、県庁で記者会見した県民投票の会の徳田太郎共同代表も、エネ庁と規制庁の職員の意見聴取について「論点がずれていると考えざるを得ない。かなり疑問がある」と強調。参考人の数が多いとも指摘し、「実質的な審議時間が減ってしまうことになりかねない」と懸念を示した。
 一方、県民投票の会の代表者の意見陳述の場は委員会ではなく本会議となった。石井委員長は「約八万七千人の署名が集まり、県民の関心も非常に高い。全議員が直接意見を聞けるよう本会議で聴取することが望ましい」と説明。この点に関しては、徳田氏も「全ての議員に聞いて頂けるのはありがたい」と歓迎した。
 本紙の取材では、県議会各会派のうち、日本共産党と立憲民主党が条例案に賛成の意向を示す一方、いばらき自民党、国民民主党系の「県民フォーラム」、公明党、自民県政クラブは態度を明確にしていない。
 本会議や連合審査会はネットでも視聴できる。

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