プーチン大統領「核兵器は戦争抑止の手段」 保有原則の政令公表

2020年6月3日 14時10分

旧ソ連が1949年に造った原爆第1号のレプリカ =昨年11月 モスクワの全ロシア博覧センターで(小柳悠志撮影)

 【モスクワ=小柳悠志】ロシアのプーチン大統領は二日、核兵器保有の基本原則を定めた政令に署名、初めて公表した。自国の核保有を「戦争抑止の手段」と強調する内容。情報開示の姿勢を打ち出すことで、核軍縮に向けた米国との交渉を有利に進める狙いとみられる。
 政令は十年前にメドベージェフ大統領(当時)が署名した際は非公表で、今回の署名を機に内容が明かされた。
 従来のロシアの軍事ドクトリンでは、他国から核を含めた大量破壊兵器、または通常兵器によって脅威にさらされた場合に限り、核兵器を反撃で使用できると規定。公表された政令も軍事ドクトリンと基本的に同じ内容で、英BBC放送などは「核兵器の使用基準に変化はない」としている。
 また複数のロシアメディアは、政令の公表は軍縮管理の枠組みから離脱しようとする米国をけん制する狙いだと伝えている。
 米ロ間では、中距離核戦力(INF)廃棄条約が米側の破棄通告によって昨年八月に失効。米国は先月にも、偵察機による軍事施設の相互監視を可能とするオープンスカイ(領空開放)条約からの脱退を表明した。新戦略兵器削減条約(新START)も来年二月の期限切れを前に両国の駆け引きが本格化している。

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