「電通隠し」政府正当化 持続化給付金、経産相の説明に矛盾

2020年6月4日 07時51分

持続化給付金の給付業務を受託する「一般社団法人サービスデザイン推進協議会」が入るビル=東京都中央区で

 国は持続化給付金事業を電通と直接契約すれば良かったのではないかという指摘に対し、梶山弘志経済産業相は三日の衆院経済産業委員会で「(直接契約すると)電通の財務会計上の処理が複雑化する」と反論した。政府が、電通との間に一般社団法人サービスデザイン推進協議会を挟む「電通隠し」を正当化した格好だ。
 梶山氏の発言は、給付金の巨額資金が一時的に電通に入ることで会計処理が混乱するのを嫌ったという趣旨だ。だが、企業会計に詳しい青山学院大の八田進二名誉教授は「預かり金などという形で資金を一時的に内部にとどめておく会計処理は日常茶飯事で、金額が多くなっても複雑になるはずがない」と批判。「会計の基本が分かっていない」と指摘する。
 梶山氏は二日の閣議後会見では、給付金が電通から振り込まれたら受け取った人が驚いて電通に問い合わせが殺到する、との理由も挙げた。二〇一二年に電通が直接受託した国の事業でこうしたケースがあり、それ以来「電通は原則、直接受託しない」と説明した。
 だが、三日の質疑では野党の質問に、振り込み名義は受託事業者名ではなく「ジゾクカキュウフキングチ」になることを中小企業庁の担当者が認め、梶山氏の説明の矛盾が露呈した。 (渥美龍太、森本智之)
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