富士登山の県道 富士宮市長が一転、開通要望 他自治体は困惑

2020年6月5日 08時01分

 今夏の閉鎖が決まっている富士山麓と五合目を結ぶ県道「富士山スカイライン」について、富士宮市の須藤秀忠市長が突如、開通を求める方針に転換した。同じく富士登山道を抱え、五合目への各県道の閉鎖に協力した他市町や、今夏一斉休業する山小屋関係者には四日、困惑が広がった。
 富士宮市は先月、今夏の富士山の閉山を受け御殿場市、小山町と連名で、五合目につながる県道三路線の閉鎖を要望。県は同月下旬、閉鎖を決めた。
 御殿場市の若林洋平市長は「突然の方針転換に大変驚いている。この難局を乗り越えるには、まだ相当な時間と我慢が必要。当市の考え方に変更はない」とコメントを出した。小山町の担当者も「県道を閉鎖すべきだという考えに変わりはない」と話した。県担当者は「関連のある三路線なので、基本的に開通、閉鎖のどちらかで統一するつもり」と話す。
 富士宮口の各山小屋でつくる組合の渡辺尚俊組合長(56)は「こちらは断腸の思いで一斉休業を決断したのに」。県道を開通すれば、登山を試みる人が格段に増えるとし「山小屋が営業していない状態での登山は危険。開通を求めるのなら、それなりの対策も示してもらわないと困る」と語った。
 須藤市長は三日、地元交通、観光業界の要望を受け、県に開通を働き掛ける考えを示した。(佐野周平)

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