スポーツ業界マスク攻勢 デザイン・涼感・伸縮性うたい相次ぎ参入

2020年6月7日 07時09分

ミズノが追加販売したマスクの一部 =同社提供

 今、マスク市場にスポーツ業界からの参入が相次いでいる。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐだけでなく、おしゃれやスポーツグッズとしての活用が期待されているからだ。コロナ時代のスポーツビジネスの動きを探った。 (磯部旭弘、唐沢裕亮)
 スポーツ用品大手のミズノは五月十五日、水着や陸上のタイツに使われる伸縮性に優れた素材を使用したマスク「マウスカバー」を、公式通販サイトで予約開始した。用意した二万枚は即日完売。同社の広報担当者は「想像以上の反響」と驚きを隠しきれなかった。
 このマスクは社内向けに作ったものだったが、着け心地の良さが評判を呼び、一般販売を決めた。S、M、Lの三サイズ、五色で一枚九百三十五円。スポーティーなデザインと繰り返し洗濯が可能な点も消費者の心をつかみ、会員制交流サイト(SNS)には「見た目がかっこいい」「通気性もいい感じ」と評価する声が相次いだ。

FC東京のマスコット「東京ドロンパ」をあしらった布製マスク=(C)F.C.TOKYO

 二十八日には色やデザインの異なる二十四種類の新タイプ五万枚を新たに抽選販売したが、アクセスが殺到し、今度は注文が受け付けられなくなるほど反響は大きくなった。
 新型コロナで需要が高まるマスク市場は今、新しい段階に進みつつある。スポーツメーカー各社は機能性に特徴を持たせて商品化。ヨネックスは夏の暑さ対策として、涼感効果のある「スポーツフェイスマスク」を七月上旬から販売する。バドミントン日本代表チームのウエアに使われている独自素材といい、汗に反応して熱を吸収する植物由来キシリトールを配合した生地が特徴だ。
 野球のアンダーウエアやスキーウエアなどを手掛けるオンヨネは、二重構造の「ハイブリッドタイプマスク」を売り出した。制菌性や抗菌性に優れた特殊な生地を採用。避難所での感染症予防などに取り組む新潟大の榛沢和彦特任教授と共同開発した技術を転用して機能を高めた。
 メーカーだけではない。プロスポーツの世界でもマスクビジネスが活発化している。六月十九日に開幕するプロ野球では多くの球団が「グッズ」としてマスク関連の商品を開発。収入につなげようと力を注ぐ。

西武が販売するマスクカバーのイメージ=球団提供

 西武では球団のロゴや選手の背番号が入った「マスクカバー」を開発。山川穂高選手は「ライオンズのマスクカバーを着けて、少しでも明るい気持ちになってくれたらうれしいです」とコメントした。他にも楽天や日本ハム、ヤクルト、ソフトバンクなどがそれぞれマスク類を販売している。
 二十七日から段階的に再開・開幕予定のJリーグでも同じ。FC東京、町田など各クラブは、マスコットをイメージしたマスクを作製。いずれも売れ行きは好調だった。スポーツファンは好きなチームや選手のグッズを身に着けて応援する習慣があり、スタジアムでの飛沫(ひまつ)飛散対策として定着しそう。
 必ずしも医療用とは言えないマスクもあるが、機能性やファッション性を選んで生活シーンを楽しむコロナ時代。ミズノの広報担当者は「わが社には素材の調達やフィット感を高めるノウハウがある。今後も状況を見ながら、国内で必要としている人たちに供給していきたい」と話した。

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