トランプ氏とワシントン市長がデモ対応を巡り対立 道路を「黒人の命も重要だ」に改名

2020年6月7日 07時18分

5日、米ワシントンで、路上に黄色の文字で描かれたスローガンを見るバウザー市長=ロイター・共同

 【ワシントン=岩田仲弘、金杉貴雄】米中西部ミネソタ州ミネアポリス市で黒人男性ジョージ・フロイドさん(46)が白人警官(44)=免職、殺人容疑で訴追=に首を圧迫されて死亡した事件に対する抗議デモへの対応を巡り、トランプ米大統領と首都ワシントンのバウザー市長が対立している。バウザー氏は、連邦軍動員も辞さないトランプ氏を批判。ホワイトハウス近くでデモが強制排除された路上につながる通りの一部を、抗議運動の象徴となっている標語にちなみ「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も重要だ)・プラザ」と改名した。
 黒人女性市長のバウザー氏は五日、「米国では平和な集会を開き、政府に抗議し、変革を求めることができる」と語った。
 現場を訪れたグラフィックデザイナーのシャリファ・マクレイノルズさんは「この道はホワイトハウスに向かっている。差別撤廃に向けた政策転換もこの道に沿ってホワイトハウスに届いてほしい」と期待する。
 大学生ジャレマイア・スミスさんは「(黒人を差別する)警察を変えるような法律や失業対策などを実現しないと意味がない」と述べ、抜本的な改革の必要性を訴えた。
 通りの一部改名は、今回の黒人暴行死亡事件への抗議デモへの連帯と、ホワイトハウス近くの平和的なデモが強制排除されたことに抗議の意思を示すためで、路面には巨大な黄色の文字で標語が描かれた。
 バウザー氏は、連邦軍の動員など市内の「軍事化」には反対で、四日にはトランプ氏に連邦政府の執行機関と州兵の撤収も求めた。
 これに対し、ワシントンで州兵を指揮する権限を持つトランプ氏は五日、ツイッターで「バウザー氏は全く無能で、ワシントンのような重要な都市を運営する資格がない」と酷評した。

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