歌舞伎町は「歓迎」「商売にならない」…「夜の街」従業員に定期検査

2020年6月8日 13時56分

接待業の店などが多く集まる歌舞伎町=東京都新宿区で

 小池百合子東京都知事らが対策整備の方針を打ち出した七日も、新宿・歌舞伎町は午後六時を過ぎると、ネオンが輝き、人通りも増えてきた。営業中のホストクラブは多く、ある店では「はい、はい、はい」とはやし立てる掛け声が店の外まで漏れていた。
 「まだ、お客さんの入りは普段の半分ほど」。こう話すのは、歌舞伎町で二十店舗近いホストクラブの経営コンサルタントを手掛ける三十代の男性。「多くの店は従業員を検温したり、店内を消毒したりして感染防止の対策はやっている。一部の店のせいで歌舞伎町のイメージが悪くなるのは残念」とこぼす。
 小池知事らが対策を打ち出したことには、「むしろ検査することで安心して来店してくれるのでは」と好意的だ。
 ただ、小池知事に新宿が名指しされたことで、歌舞伎町の夜の街で働く人たちは神経をとがらせている。紺色のスーツ姿の客引き男性は「話す必要はないでしょ」。店の前でプラカードを掲げたガールズバーの女性店員は「言うことはありません」と口をつぐんだ。
 ナイトクラブに出勤中の女性は「三密だからお客と二メートル離れてと言われても、それじゃ商売にならない。検査で感染が分かったら仕事はどうなるの」と不安を口にする。キャバクラの前で呼び込みをしていた男性店員はつぶやいた。「これだけ感染が広がっているんだから仕方ないでしょ」
 ナイトクラブやキャバクラなどの業界の健全化や活性化を目的に設立された「日本水商売協会」(新宿区)代表理事の甲賀香織さん(40)は「これまでPCR検査が受けられなかったのは、店名が公表されるため仲間に迷惑を掛けられないという思いからだ」と指摘。「検査を受けて感染ルートが追えることで、感染拡大が防げるならば歓迎したい」と話した。 (中沢誠、木原育子)

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