SNSに風刺画や「枕営業」…伊藤詩織さん中傷の漫画家ら提訴

2020年6月9日 06時44分

提訴の記者会見をする伊藤詩織さん=8日、東京都中央区で

 ツイッターで悪質な書き込みやイラスト投稿で名誉を傷つけられたとして、ジャーナリストの伊藤詩織さん(31)は八日、漫画家はすみとしこさんに五百五十万円の損害賠償と投稿の削除、謝罪広告を求めて東京地裁に提訴した。投稿をリツイート(転載)した男性二人にも計二百二十万円の損害賠償を求めた。
 訴状などによると、伊藤さんは元TBS記者の山口敬之氏(54)から性暴行を受けたと被害届を出し、不起訴処分になった。その後の二〇一七年六月から昨年十二月、はすみさんは、伊藤さんとみられる女性を描いたイラストや「安倍総理に近い記者に枕営業を仕掛けるも、二年後『レイプ被害者』として彼の目の前に現れる」などと投稿。伊藤さんが被害者を装っているかのような内容で、名誉を傷つけたと主張している。
 はすみさんは投稿で「風刺画はフィクションで実際の人物や団体と関係ない」としたが、訴状では「絵柄や内容から容易に伊藤さんと同定できる」とする。
 男性二人はクリエーターと医師で、はすみさんのつぶやきをリツイートして内容を広めたとしている。
 提訴後、記者会見した伊藤さんは、ネットで中傷を受け、亡くなったプロレスラー木村花さんにも言及し「オンライン・ストーキングやハラスメントをどうしていいかわからない人がたくさんいる。法的整備や受け皿作りを考えてほしい」と訴えた。第三者が見られないツイッターのダイレクトメッセージで、はすみさんにコメントを求めたが、八日夜現在、返事はなかった。
 はすみさんは一五年十二月、シリア難民や在日韓国人とみられる人々を「私は難民様」「そうだ在日しよう!」といった言葉とともに描いた作品集を出版。批判を受けた。 (望月衣塑子)

関連キーワード

PR情報

社会の最新ニュース

記事一覧