「静かな住宅地になぜ拳銃…」住民に不安広がる 高1男子自殺か

2020年6月9日 06時53分

東京都八王子市の住宅街で、現場付近を調べる警視庁の捜査員=8日正午ごろ

 八日午前八時十五分ごろ、東京都八王子市の住宅から「家族が自殺を図った」と通報があり、この家に住む私立高校一年の男子生徒(15)が頭を負傷し、搬送先の病院で死亡が確認された。男子生徒の自室に、米国社製の回転式拳銃のようなものが一丁落ちており、頭部に弾が貫通した痕があった。警視庁は、男子生徒が拳銃で自殺を図ったとみて調べている。 (木原育子、井上真典)
【関連記事】自殺増える長期休み明け「不安抱え込まず相談を」
【関連記事】15歳少年、拳銃自殺か 八王子の自宅で…入手経緯を捜査
【関連記事】電車にはねられ14歳中学生死亡、自殺か

 少年事件課によると、拳銃は金属製で、殺傷能力のある本物とみて鑑定を進めている。弾が数発残っていた。男子生徒の家族などに暴力団関係者はいないとみられる。同課は拳銃をどのように入手したか、携帯電話などを解析して調べる。
 午前八時ごろに一階にいた母親が二階から「パーン」という音がするのに気付いた。二階の生徒の自室に駆け付けると、生徒が頭から血を流して倒れていた。
 母親は午前七時半ごろ、自室で寝ていた男子生徒を起こし、目覚めたのを確認していた。その後、男子生徒は一階には下りてこなかったという。
 母親は通報後、救急隊員の指示で心臓マッサージを試みたが、即死だったとみられる。遺書は見つかっていない。
 男子生徒が四月に入学した通信制の私立高校などによると、男子生徒は母親と姉の三人家族。母親は、男子生徒が中学二年の後半から不登校だったと説明していたという。四月六日の入学式に出席した後、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で休校となり、五月末まで同校のオンライン授業を受けていた。
 母親は五月下旬に「(男子生徒が)腹痛で病院で検査をしたところ、長く付き合わなくてはいけない病気と診断された」と電話で学校に伝えていたという。男子生徒は学校が再開された六月一日にバスで登校。その後、体調不良などを理由に登校していなかった。
 校長は突然の訃報に「生徒はこれから頑張ろうと思っていたと思う。導いてやりたかったのに残念。不登校の理由は分からないが、生徒の悩みに早く気付いてやりたかった」と悔しさをにじませた。
 現場はJR高尾駅から北に約三キロ離れた住宅街。小学生の子どもがいる近くに住む男性は「この辺りは小さい子を持つファミリー層が多い静かな住宅地。なぜ拳銃を持っていたのか」と不安を口にした。

関連キーワード

PR情報