給付金委託先法人に異例の「中間検査」 電通などにも

2020年6月9日 06時57分
 梶山弘志経済産業相は八日に記者会見を開き、国の持続化給付金事業を委託した一般社団法人サービスデザイン推進協議会に対し、業務の執行体制をチェックする「中間検査」を行うと発表した。監査法人など外部の専門家も交えて六月中に開始する。通常、外部への委託事業は年度末に人件費など資金の執行状況を検査するが、六月の段階で外部の専門家を交えた中間検査を実施するのは異例。 (石川智規、皆川剛)
 法人は七百六十九億円の委託費のうち97%を電通に再委託しており、資金と事業の流れが不透明だとの批判が高まっていることを受けた。梶山氏は中間検査とは別に外部委託のあり方を検討する有識者会議を設置することも表明。「中抜きや余分な経費があるなどの疑念が持たれている。これまでの支出の妥当性などを検査する」と述べた。
 中間検査では、委託事業に不適切な執行や資金の無駄がないかを調べる。経産省が委託した法人だけでなく、法人が再委託した電通や外注先の電通グループ、パソナなども「厳しく検査する」としている。一方、有識者会議では、委託の透明性を高めるための議論を始める。メンバーや設置時期などは未定だが、早期に議論を始め、年内に意見を取りまとめるという。
 他省庁は電話相談などの業務を複数の企業に委託することがあるが、経産省は一つの団体に一括委託することが多いとされ、委託費も高いとの指摘がある。有識者会議では、委託先の決め方や、再委託に対するルールの構築などが論点になる見通し。
 一方、経産省は八日の野党合同ヒアリングで、電通子会社から外注先への発注額を明らかにした。人材大手のパソナに百七十億円、大日本印刷に百二億円、IT業のトランスコスモスに二十九億円、イベント業のテー・オー・ダブリューに百十五億円。支給業務や申請支援を担当している。

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