給付金、入札前に面談3回 経産省が電通など優遇 中企庁首脳は社員と海外で会食

2020年6月12日 07時55分
 持続化給付金事業の委託先を決める四月八日の入札公示前に、経済産業省が事業を委託した一般社団法人サービスデザイン推進協議会と面会した時間が他の二事業者に比べ三倍以上だったことが明らかになった。時間、回数とも法人を優遇していた。同事業を所管する同省中小企業庁の前田泰宏長官が、法人幹部の電通関係者と海外で会食していたことも判明し、入札の公平性が疑われている。
 経産省は入札公示前の面会は、事業の制度設計の参考にするために行ったとしている。同省内規では公示前の企業との面会は複数で対応し、面会記録を付けることなどを条件に認めている。
 経産省が国会提出した記録によると、法人とは三月三十、四月二、三の三日にわたり、それぞれ一時間ずつ面会した。いずれも再委託先の電通と、再々委託先の電通ライブの担当者が同席。法人の実体の乏しさを示した。
 これに対し、入札で競争相手になったコンサル会社のデロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリーとは一回一時間、面会したほか、電話で一回話したのにとどまった。入札に興味を示したものの参加しなかった別の事業者とは、公示二日前に十分間、面会しただけだった。
 各社へ同じ分量の情報を提供することも事前面会の条件であるため、十一日の参院予算委員会では立憲民主党の蓮舫氏は「平等と言えるのか」と追及。前田氏は「各事業者に伝えた情報は同じ」と釈明した。
 また、前田氏の会食問題は週刊文春が報じた。文春は、前田氏が二〇一七年、米テキサス州のイベントを視察した際、会場近くのアパートを借り上げ「前田ハウス」と称し毎晩パーティーを開いていたと報じた。前田氏は参院予算委でパーティーに、法人の理事で当時電通社員だった平川健司氏が参加していたことを認めた。前田氏は平川氏とは法人が設立された一六年以前から面識があるとも話したが、「国民の不信を招く行為はしていない」と反論した。 (森本智之)
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