新たなコロナ警戒の目安なし 都が東京アラートの運用終了、軸足は経済に

2020年6月13日 07時57分

「東京アラート」が解除され、赤色から7色のライトアップに切り替えられたレインボーブリッジ。中央奥は東京タワー=11日午後11時28分、東京都港区で(由木直子撮影)

 新型コロナウイルス対策で、東京都の小池百合子知事は十二日、都独自に警戒を呼びかける「東京アラート(警報)」などの運用を事実上終了することを明らかにした。前日夜に解除したばかりのアラートや休業要請の目安は、五月十五日の策定から約一カ月で見直すことになった。感染状況の増減で比較的容易に超えるため、経済活動再開の足かせになるとの指摘も出ており、小池知事が経済に軸足を移した格好だ。 (岡本太)
 都は、新規感染者数の状況や感染経路が不明な人の割合などの目安を基に、事業者への休業要請の段階的な緩和やアラート発令を行ってきた。悪化した場合は再要請する仕組みだった。
 小池知事は十二日の会見で「新たなステージでの都民、事業者に対する外出自粛・休業再要請などの呼びかけの在り方は、改めて専門家の方々のご意見なども伺いながら進める」とし、早急に見直す考えを表明。東京アラート自体の発令は今後ないのかと問われ、「そうですね。新たなステージにふさわしい体制をつくっていく」と述べた。
 アラートや再要請の目安を巡っては、庁内外で「身動きが取れなくなる」との声も強かった。都は当初の目安に従って二〜十一日、アラートを発令。この影響で、休業要請の緩和を「ステップ3」に進められず、都関係者からは「アラートの目安は厳しすぎる。このままではなかなか経済を再開できない」と焦りも漏れていた。都幹部は「都民から、早く緩和を進めろと厳しい声があったことも事実」と認めた。
 都の感染終息に向けたロードマップ(行程表)では、アラートは感染第二波の兆候があった際にも発令すると記載されている。小池知事は新たな目安などの設定について「できるだけ早くしていく」と述べた。
<これまでの東京アラート発令の目安> (1)直近7日間平均の新規感染者数が20人以上(2)同期間の感染経路不明率が50%以上(3)週単位の感染者増加率が1倍以上−の3指標を目安として規定。一つでも上回った場合、医療提供体制などを踏まえて総合的に判断するとしていた。目安の運用を取りやめた11日はいずれも基準を下回ったが、12日には(3)がもともとの目安である1倍を超えた。

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