色あせぬ鉄道の町 地域おこし協力隊員サイトで紹介 安中

2020年6月14日 07時40分

鉄道OB撮影の1枚。廃線で役目を終え、廃車回送を待つロクサン=1997年、松井田町(現安中市)の横川運転区で(後藤圭介さん提供)

 廃線になった旧JR信越線碓氷峠区間の拠点で、鉄道の町として栄えた横川駅(安中市松井田町横川)周辺地区の歴史や魅力を伝えようと、市観光機構と地域おこし協力隊員が鉄道往来時の写真のデジタル保存に取り組んでいる。鉄道OBが撮影した資料で、ウェブサイトにフォトギャラリーも開設した。新型コロナウイルスの影響は続くが「鉄道旅の気分を味わい、落ち着いたら現地を訪れて」と呼び掛ける。(石井宏昌)
 四季の峠を走る電気機関車「EF63」(愛称・ロクサン)、運転区に整列する車両、名物「峠の釜めし」販売でにぎわう駅ホーム−。ギャラリーには鉄道への愛情にあふれ、旅情を感じさせる写真が並ぶ。
 地域おこし協力隊の後藤圭介さん(25)が横川駅に隣接する鉄道テーマパーク「碓氷峠鉄道文化むら」で活動する中、JRや旧国鉄のOBが撮影した廃線前の写真が残されていることを知り、地元のOBを通じて提供を呼び掛けた。
 群馬、長野県境の碓氷峠にあった横川−軽井沢駅(長野県軽井沢町)は急勾配を越える難所。横川駅に隣接し、峠越えの機関車の車両基地となる横川運転区があった。ともに長野新幹線開業に伴い一九九七年に廃止された。鉄道文化むらは運転区跡地に開園。ロクサンなどの車両の展示や廃線の一部でトロッコ列車を走らせている。
 寄せられた写真はいずれもフィルムカメラによる撮影で、八〇年代ごろから九七年までの約六百点。コロナ禍で鉄道文化むらが休園していた四〜五月、写真プリントをスキャナーでデジタル保存した。プリントの一部は鉄道文化むらに展示している。
 後藤さんは「二度と撮ることができない地域の宝。埋もれさせてはいけない。鉄道の町の歴史と魅力を知ってほしい」と呼び掛ける。文化むらを運営する碓氷峠交流記念財団の中島吉久理事長は「汽笛は消えたが、歴史を語る町として将来につなげたい」と話した。
 フォトギャラリーは廃線ウオーク公式サイト(https://haisen-walk.com/)の「信越本線の歴史」から閲覧できる。

「鉄道の町」を伝える写真のデジタル保存に取り組む後藤さん=安中市の碓氷峠鉄道文化むらで

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