ようこそ!マイホームタウン 蓮佛美沙子 × 仙川

2017年7月26日 09時00分

今月の街先案内人

今回のゲストは女優の蓮佛美沙子さん。
学生時代を過ごした思い出の街「仙川」について、当時を振り返りながら魅力を語っていただきました。

「芝居に正解も不正解もない。」その言葉が当時の私を救ってくれました。

役者の醍醐味について語ると自然と笑顔になる蓮佛さん。演技に真摯に向き合うからこその表情。

 小さい頃から憧れていた女優への夢を実現させた蓮佛美沙子さん。2007年には市川崑監督「犬神家の一族」でスクリーンデビューを果たし、さらに同年、大林宣彦監督の「転校生 さよならあなた」で映画初主演と、華々しいキャリアを誇ります。NHKの連続テレビ小説「べっぴんさん」で主人公坂東すみれの姉・ゆり役で活躍されていたのは記憶に新しいところです。今回はそんな蓮佛さんに、学生時代の思い出やお仕事についていろいろと伺いました。

小学生の頃から女優を目指していたという蓮佛さん。「卒業文集の将来の夢には "女優" と書きました」

まず、この業界に興味をもったきっかけは何だったのでしょうか?
「小さい頃からテレビっ子だったので、漠然とテレビの中の人たちに憧れはありました。役者という職業を意識したのは、小学5年生のころに観たドラマ「ランチの女王」がきっかけですね。というのも、主演の竹内結子さんが色々と辛いことを経験してきているのに、周りの人を笑顔に変えていくという役柄だったんです。
 当時の私は学校がつまらなくて仕方なかったんですけど、そのドラマを観て勇気をもらったというか、前向きに考えられるようになりました。大げさにいえば「救われた」んです。
 そうやって誰かの背中を押せる存在って、すごいと思いませんか? そんな影響力をもてる "役者" というお仕事に、とても興味を惹かれるようになりました。それからは一直線ですね。小学校の卒業文集にも、将来の夢の欄には『女優』って書いてあります(笑)。」

簡単な質問に対しても丁寧な受け応えで、その人柄が現れていました

お仕事をされてきた中で、ターニングポイントとなったものは何でしょう?
「やっぱり大林宣彦監督の「転校生 さよならあなた」ですね。映画としては3作目なんですけど、それまでの2本ではとにかく怒られてばかりで……。今なら、たった2本で何言っているんだ? と自分でも思うんですけど、当時の私は『自分には向いていないんじゃないか?』と自信喪失で、女優を諦めようと思っていたんです。そんなとき大林監督に『芝居に正解も不正解もないんだよ』と声をかけていただいて、いろんなことを教わりました。それが初主演だったからということもあるかもしれませんけど、私にとってはとても大きな作品です。この時に教わったことが、今の自分の基礎になっていますから。」

役ならではの経験は、時にリアルを飛び越えて自分に影響を与えることも。

商店街の反対側は美術館をはじめとした近代建築風な街並み。 「こっち側はあまりこなかったから、なんか新鮮な気持ちです。」

お仕事をされるうえで、いつも心がけていることはありますか?
「もともと心配性なので、セリフについては必ず覚えてから現場に入りますね。役作りというほどではないんですけど、台本を読み込んで、家でいろいろと考え抜きます。そのうえで、現場ではそれを全て忘れるようにしているんです。というのも、役者というのは相手があってのものですから、相手の演技が自分とは違う解釈でされることもありますし、監督からの演出で真逆のことを試してみることもあります。そういうときに、自分で役を固めすぎてしまっていると、対応しにくくなってしまうんです。だから、考え抜いた上で、一度リセットをして、余白を残しておくことを心がけていますね。」

活気ある商店街。「ここを通ると、どうしても寄り道したくなっちゃうんですよね。」

演じることの醍醐味って何でしょう?
「う~ん。個人的には "知らないことを知れること" でしょうか? 私、役柄では結婚も出産も離婚も経験していますし、婚約破棄だってされましたから(笑)。
恋愛で傷ついたり、誰かを傷つけたりというのは、演技であってもリアルを飛び越えて実生活にも影響を与えていると思うんです。知らない間に自分のなかに溶け込んでいるような感じというのかな?
 この間は NHKの連続テレビ小説に出演させていただきましたけど、10ヶ月の撮影期間に人の半生を演じました。
恋愛して結婚して出産して……60歳を越えるところまで。こういう経験の積み重ねは、蓮佛美沙子という個人に厚みを持たせてくれていると思います。
 普通の生活だけでは知らなかったであろう感情や感性を、疑似体験とはいえ知ることができるのは、役者ならではだと思うんです。」

お洒落な雑貨屋やカフェがあるエリア。「女子大生が好きそうなお店もたくさんあるんですよ。」

お仕事について、今後の展望がありましたら教えてください。
「これまでバラエティ番組に出させていただいたこともありますけど、私はやっぱりお芝居が大好きなんです。バラエティの現場も楽しいとは思いますが、芝居をしているときが一番楽しいと思っているので、まずは女優としての活動が第一ですね。ただ、役者というのは求められてこその職業ですから……できるだけ長く続けられるように頑張ります。これからも応援していただけたら嬉しいです。」

久しぶりに訪れた商店街をみて。「昔からの個人商店も残っていて、雰囲気はそのままです。」

コロコロと表情を変える街並みに、思わず寄り道してしまうんです。

多感な学生時代を過ごした仙川の街は、蓮佛さんにとってどんな街なのでしょう?
「基本的に駅と学校までの通学路の周辺で遊ぶことが多かったのですが "ついつい寄り道してしまいたくなる街" ですよね。
 普通、駅前というとガヤガヤしていることが多いと思いますけど、仙川の駅前はひっそりとしているんです。それなのに一本通りを入った途端、活気のある商店街が現れたり洒落たカフェがあったりして、コロコロと街の表情が変わります。学校から駅に向かうだけなのに、気づけばいろんな所に立ち寄ってしまっている……そんな思い出ばかりですね。
 こじんまりしているけど、楽しい街だと思います。山の手の雰囲気と下町の雰囲気を併せ持つというか、不思議な空気感が好きなんです。周辺の人たちの生活圏でありながら、白百合や桐朋学園といった大学の学生街でもある。それが不思議な雰囲気を持たせているんでしょうね。
 学生時代は、学校の前にあった喫茶店でのんびりお茶をしたり、本格インドカレーのお店「ガネシャ」に入り浸っていました。卒業してからも、ときどき顔を出していたんですけど、あるときカレーを食べに行ったら、お店が無くなってしまっていたんです…。これはショックを受けました。店員さんはインドに帰られちゃったのかな? カレーが美味しいのはもちろん、お店の雰囲気が大好きだったんですけど…残念です。
 でも、新しいお店や施設も増えてきているので、昔ながらの良さを残しながらも綺麗な街へと変わってきているかな?食事やショッピングにも困りませんし、コンパクトにまとまった街です。近くに来られたら、ぜひ立ち寄って見てください!」
写真:ボクダ茂

◇仙川図鑑 蓮佛さんオススメスポット

1)仙川商店街 ハーモニータウン
駅を出てから一本裏に入った小道にある、昔ながらの商店街です。いまでも活気があって、まさに現役の商店街という感じ。チェーン店だけでなく、個人商店が元気なんです。ついつい寄り道しちゃうスポットも目白押しですよ。
住所: 調布市 仙川町 1-6-10 TEL: 03-3307-6379(仙川商店街協同組合事務局)
2)フレンテ仙川
「フレンテ」とはスペイン語で「正面」という意味らしいです。その名の通り、仙川駅の正面にある商用施設。雑貨やコスメなどショッピングもできるし、スイーツも楽しめるので、寄り道するときの最終地点として大活躍してくれました。
住所: 東京都調布市仙川町1-18-14
3)ホームズ仙川店
1階はホームセンターで、2階にはフードコートやアパレルショップや雑貨がたくさん。3階にはインテリアもあって、1日いても飽きないくらい楽しめます。赤ちゃんや子供むけのお店も多いので、家族連れの方にもオススメです。
住所: 東京都調布市若葉町 2-1-7 TEL: 03-5314-3300(ホームセンター)/ 03-5314-3303(家具)
営業時間: 10:00~20:00
4)撮影協力 LARGO
今回インタビューでお邪魔したカフェ。コンクリート造りの建物が、すごくお洒落で落ち着いた雰囲気のお店です。近所のマダム御用達というだけあって、大人の女性が一休みしている姿が多く見られました。
住所: 東京都調布市仙川町 1-25-2 仙川アヴェニュー北プラザ 1F TEL: 03-5969-9996
■関連リンク http://take-and.co/largo/

◇PROFILE
蓮佛美沙子(れんぶつ みさこ) 映画「犬神家の一族」にて女優デビュー。
その後「バッテリー」、「転校生―さよならあなたー」では、キネマ旬報ベストテン・高崎映画祭2つの新人女優賞を受賞。
近年の出演作は「ランチのアッコちゃん」、「37.5℃の涙」、「お義父さんと呼ばせて」、連続テレビ小説「べっぴんさん」、「ブランケット・キャッツ」などに出演。
その他、映画や広告など、多岐に渡り話題作への出演が続く。

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