「消費税5%」で溝 崩れた野党共闘 山本氏が都知事選出馬

2020年6月16日 06時57分
 れいわ新選組の山本太郎代表が十五日、東京都知事選への出馬を表明したことで、野党共闘の枠組みが崩れた。山本氏は、立憲民主、共産、社民の三党が支援する元日弁連会長の宇都宮健児氏と票を奪い合う形になる。主要野党には一時、統一候補として山本氏の擁立論も浮上したが、山本氏が唱える消費税率5%への減税を巡って折り合わなかった。都知事選での共闘不調は、次期衆院選に向けて重い課題を残した。
 国民民主党の原口一博国対委員長は十五日の記者会見で「野党の同志との共闘も大事にすべきだ」と宇都宮氏への支援を表明した。国民は党としては自主投票を決めているが、少なくとも宇都宮氏の対立候補を推す動きが目立たなければ、立民、共産、社民との共闘の格好は整えられる。
 だが、山本氏の出馬表明で、野党票が割れる懸念が強まった。立民の福山哲郎幹事長は「野党がこぞって支援できない環境の中で、宇都宮氏を一生懸命支援していくだけだ」と記者団に述べた。共産の小池晃書記局長も会見で「宇都宮氏の勝利のために揺るがず進んでいく」と強調した。
 山本氏は記者会見で、宇都宮氏との競合に「批判はあると思う」と認めた。その上で、自身が野党統一候補として立候補する条件として消費税率5%への引き下げを衆院選で共通公約にすることを求めたと明らかにし「この局面で5%を決断できないのは致命的だ」と他の野党を突き放した。
 消費税率5%には、共産は賛同しているが、立民、国民は慎重な立場。消費税を巡る各党の温度差は、次期衆院選でも共闘のハードルになる可能性がある。
 立民幹部は「党として消費税減税を打ち出すには、党内手続きが間に合わず、そもそも無理な要求だ」と振り返る。別の野党関係者は「独自候補を擁立せず、無所属で出馬表明した人を事後的に応援しようという消極的な手法が良くなかった。国政選挙への本気度が疑われる」と語った。 (大野暢子)

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