防衛相謝罪「間違っているものやめる」地上イージスすでに120億支出
2020年6月16日 14時08分
河野太郎防衛相は十六日午前の衆院安全保障委員会で、地上配備型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」を秋田、山口両県に配備する計画の停止決定に関し「地元の皆さまにはいろんな意味でご迷惑、ご心労をかけてきたことにおわびを申し上げなければいけない」と述べ、早期に両県を訪問して陳謝する考えを示した。 (山口哲人)
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立憲民主党などの野党共同会派の寺田学氏への答弁。河野氏はイージス・アショアに関する契約済みの額が約千八百億円で、そのうち既に調査費などで百二十数億円を支出したことを明らかにした。残額で購入を予定していたレーダーについては、新造のイージス艦に転用することを検討していると説明した。
導入を決めた二〇一七年当時の判断については、北朝鮮が弾道ミサイル発射実験を繰り返す情勢だったことを踏まえ「当時としては正しかった」と強調。
その後、迎撃ミサイルの発射後に切り離されるブースターを確実に演習場内に落下させることができない恐れがあることが判明したとして「間違っているものはやめなければならない」と話した。
米国から導入するアショアを停止することに関して、茂木敏充外相は「今回の決定が米国との協力に影響を与えるとは考えていない」と述べた。
委員会に先立ち、自民党は国防部会などの会合を開き、配備計画停止について防衛省から説明を受けた。アショア導入を閣議決定した当時の防衛相だった小野寺五典氏は「しっかり説明がなければ承服できない」と不快感を示した。
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