欧州各国が相次ぎ国境開放 死亡率高い英国、スウェーデン除く

2020年6月17日 07時10分

15日、英ロンドンで、約3カ月ぶりに再開した「ナイキタウン」に列を作る買い物客=沢田千秋撮影

 【ロンドン=沢田千秋、パリ=竹田佳彦、ベルリン=近藤晶】新型コロナウイルスで大打撃を受けた欧州が少しずつ日常を取り戻しつつある。十五日、各国の往来が復活し始め、英国でもようやく小売店が再開した。ただ、死亡率が高い英国とスウェーデンに対しては、大半の国が警戒して自由な入国を拒否するなど足並みに乱れも生じている。
 ロンドン中心部の目抜き通りは、三月の都市封鎖から三カ月ぶりに買い物客が戻った。若者に人気の「ナイキタウン」には長蛇の列。並んでいたジャボンテ・リシャルリソンさん(23)は「限定スニーカーを買うため、封鎖以来初めて中心部に来た。以前ほど混んでなくて、ゆっくり買い物できそう」と笑顔で語った。
 欧州連合(EU)加盟国と移動の自由を保障するシェンゲン協定締約国の大半は十五日、三月から閉鎖していた国境を開放した。
 フランス、ドイツと接するスイス北部バーゼルでは同日、三カ国の地元自治体関係者が国境の橋に集合。国境閉鎖は「共に生きる暮らしを奪っていた」と振り返り、再開を祝った。
 観光収入に依存するギリシャは欧州以外の日本や中国にも門戸を開き、二十九カ国の旅行者を受け入れ始めた。同じく観光に頼るイタリアも一足早い三日から、EU各国の旅行者に国境を開放している。
 ドイツも十五日、欧州二十七カ国への渡航警告を解除し、東部デュッセルドルフからスペインの人気リゾート地、マヨルカ島に再開第一便が到着。夏を満喫しようと、旅好きのドイツ人が続々と降り立った。
 ドイツは日本など欧州域外への渡航警告は八月末まで続ける方針だが、マース外相は、各国の状況に応じ「今後数週間以内の解除も排除しない」としている。
 ただ、感染者数が多いスペインは、観光産業の再建に向けた試験的な受け入れを除き、自由な往来の再開を二十二日以降に見送った。死者数が約四万二千人で欧州最多の英国や、いまだ一日数百人ずつ感染者が増えているスウェーデンについては、大半の国が入国を禁止したり、到着後、十四日間の隔離を義務付け警戒を続けている。

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