#国会を止めるな 安倍首相は追及から逃れようとしていないか

2020年6月18日 07時41分
 「声を上げて良かった」。新型コロナウイルス感染症対策の持続化給付金を巡り、当初、給付対象から漏れていた人は、給付が実現することになった後、こう漏らした。野党を担当する記者は、野党議員を通じて政府の支援策の改善を求めていた人から、このような安堵(あんど)の声を何度も聞いた。
 通常国会では、世論に動かされた与野党議員が競うように政府の対応の遅れを批判し、支援策の充実を訴えた。学生や家賃が払えなくなった事業者への直接支援も、論戦や野党の法案提出を機に実現した。
 相談窓口の電話がつながりづらい中、国会中継を貴重な情報源にしている人もいる。雇用情勢が悪化し、感染拡大の第二波が懸念される中、国会論戦の役割に期待が集まる。野党が発信した「#国会を止めるな」のメッセージも、提案翌日には、ツイッターの投稿数が八万件を超え、共感が広がっている。
 しかし、政府・与党は十七日に通常国会を閉じた。二〇二〇年度第二次補正予算にある予備費十兆円の具体的な使い道は政府の裁量が大きい。コロナ対策事業を巡る不透明な事務委託費の問題が次々と発覚し、「コロナと無関係な予算が使われるのでは」という国民の疑念は高まっている。国会で政府の予算執行を不断にチェックするべきだ。
 安倍晋三首相は森友・加計学園や「桜を見る会」を巡る問題でも、情報公開や誠実な答弁から逃げてきた。通常国会で、野党が憲法五三条に基づく臨時国会の開会を求めても、召集を明言しなかった。国民の負託に応えるより、追及から逃れることを優先しているとみられても仕方がない。 (大野暢子)

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