河井夫妻きょう逮捕 100人に2500万円か、買収疑いで 東京地検

2020年6月18日 09時09分
 河井案里参院議員(46)=広島選挙区=が初当選した昨年七月の参院選を巡る公選法違反事件で、東京地検特捜部が十八日に、案里氏と夫の克行前法相(57)=衆院広島3区=を同法違反(買収)の疑いで逮捕する方針を固めたことが、関係者への取材で分かった。特捜部は二人が票の取りまとめを依頼する趣旨で地元議員ら約百人に計約二千五百万円を配ったとみている。

(左)河井克行前法相 (右)河井案里参院議員

【関連記事】河井案里氏の公設秘書に有罪判決 連座制対象、当選無効も
【関連記事】首相、政治資金移転「問題ない」 河井案里氏巡り、衆院予算委

 通常国会が十七日に閉会し、検察当局は捜査を本格化させる。これまで広島地検が捜査してきたが、政界捜査の経験が豊富な特捜部に主体が移される。
 克行氏と案里氏は自民党に離党届を出し、十七日に受理された。克行氏は同日、国会内で報道陣に「法にもとるような政治活動を行ってきたことはない」と強調。案里氏は「(コメントは)弁護士から止められている」とだけ話した。
 関係者によると、案里氏が自民党の公認候補となった昨年三月から参院選までの間、夫妻は広島県内の地方議員や首長、後援会関係者らに一人当たり主に五万~五十万円を配った疑いが持たれている。大半は克行氏が手渡しし、案里氏も一部議員に届けたという。
 夫妻は検察当局の任意の事情聴取に、買収行為を否定している。一方、県内の複数の県議や首長らは本紙の取材に、参院選前に克行氏から現金を渡されたと証言した。
 広島地検は、参院選で案里氏の陣営が車上運動員に違法報酬を支払ったとする公選法違反事件の捜査の過程で、夫妻が現金を配っていたことをうかがわせるリストを押収。特捜部の検事も応援に入り、地元議員らから事情聴取を重ねるなどしてきた。今月に入って議員らを改めて一斉聴取し、供述内容の最終確認をしている。
 昨年の参院選では、自民党は広島選挙区で二議席独占を狙い、現職の溝手顕正氏と、県議だった案里氏を公認した。党本部は案里氏側に昨年四~六月、一億五千万円を提供する一方、溝手氏側には千五百万円を出した。溝手氏は落選した。
 ◆河井夫妻を巡る公選法違反事件 昨年7月の参院選で河井案里氏の陣営が、車上運動員に違法報酬を支払った疑惑が同10月に週刊誌に報じられ、夫克行氏が直後に法相を辞任。広島地検は今年3月、案里氏の公設秘書らを逮捕、起訴。公設秘書は連座制の対象で、今月16日に広島地裁で言い渡された懲役1年6月、執行猶予5年の判決が確定すれば、案里氏は失職する可能性がある。捜査の過程で夫妻が直接現金を配った疑惑が浮上し、東京地検特捜部が事実上の主体となり捜査を進めてきた。

関連キーワード

PR情報

政治の新着

記事一覧