克行前法相の取り調べ始まる 河井夫妻を逮捕へ 東京地検、買収疑いで

2020年6月18日 13時42分

(左)河井克行前法相 (右)河井案里参院議員

 
 河井案里参院議員(46)=広島選挙区=が初当選した昨年七月の参院選を巡る公選法違反事件で、東京地検特捜部が十八日午後、同法違反(買収)の疑いで、案里氏の夫の克行前法相(57)=衆院広島3区=の取り調べを始めた。特捜部は同日、二人の逮捕状を請求。二人が票の取りまとめを依頼する趣旨で地元議員ら約百人に計約二千五百万円を配ったとみており、逮捕する方針。
 克行氏が逮捕される事態に発展すれば、参院選後に法相に任命した安倍政権への大きなダメージになるのは必至だ。参院選で案里氏側に一億五千万円の党資金を支出したことの是非も問われる。二人は通常国会が閉会した十七日に自民党を離党した。
 関係者によると、案里氏が自民党の公認候補となった昨年三月から参院選までの間、夫妻は広島県内の地方議員や首長、後援会関係者らに一人当たり主に五万~五十万円を配った疑いが持たれている。大半は克行氏が手渡しし、案里氏も一部議員に届けたという。
 夫妻は検察当局の任意の事情聴取に、買収を否定している。一方、県内の複数の県議や首長らは本紙の取材に、参院選前に克行氏から現金を渡されたと証言した。
 広島地検は、参院選で案里氏の陣営が車上運動員に違法報酬を支払ったとする公選法違反事件の捜査の過程で、夫妻が現金を配っていたことをうかがわせるリストを押収。特捜部の検事も応援に入り、地元議員らから事情聴取を重ねるなどしてきた。今月に入って議員らを改めて一斉聴取し、供述内容の最終確認をしている。
 昨年の参院選では、自民党は広島選挙区で現職の溝手顕正みぞてけんせい氏と、県議だった案里氏を公認した。党本部は案里氏側に昨年四~六月、溝手氏側に出した資金の十倍となる一億五千万円を提供。溝手氏は落選した。
 克行氏は広島県出身。県議を経て一九九六年の衆院選で初当選し、現在七期目。法務副大臣や首相補佐官などを歴任し、昨年九月に法相に任命されたが、案里氏陣営の公選法違反疑惑が発覚し、翌月辞任した。

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