課題山積の都政、どう変える 都知事選・主な候補者の第一声

2020年6月18日 14時22分

(左から届け出順)山本太郎氏、小池百合子氏、宇都宮健児氏、小野泰輔氏、立花孝志氏=写真はいずれも18日、都内で


 東京都知事選が18日、告示された。新型コロナウイルス感染症への対応や東京五輪・パラリンピックの開催の是非など、都政には課題が山積する。コロナ時代の「新しい日常」の下でスタートした選挙で、首都東京の有権者は一票に何を託すのか。

◆東京オリパラ中止、IOCに伝達 山本太郎さん

18日、東京都新宿区で

 れいわ新選組代表の山本太郎さん(45)は午前十時、新宿駅南口で第一声を上げた。
 「今回の新型コロナウイルスは災害。多くの人の命を守るのが、首都のトップの役割だ」。白シャツ姿で登場し、強い口調で切り出した山本さん。新型コロナの影響で路上生活を余儀なくされた人と話したエピソードを紹介し、「私が都知事になったら、あなたが受けた損害を都として補てんする」と力を込めた。
 都民に十万円ずつ給付するなど総額十五兆円の対策を実行すると強調。「困っている人の底上げをしなければ大変なことになる。東京が沈没する」と訴えた。
 来年に延期となった東京五輪・パラリンピックについては「中止でいい」ときっぱり。「ワクチンがない以上、開催都市として責任が持てない。IOCに中止を伝えないといけない」と述べた。 (岡本太)

◆ワクチン・治療薬の開発を支援 小池百合子さん

18日、東京都庁で

 現職の小池百合子さん(67)は午前十時ごろ、イメージカラーの緑色のジャケット姿で都庁に登庁、待ち受けた報道陣に「ここで第一声を行います」と晴れやかな表情で語った。「基本的にオンラインの選挙を目指している。(新型コロナウイルス対策で)密を避けるという意味で、いろいろと挑戦したい」と述べ、一般聴衆向けの演説は見送る。
 新型コロナ対策として「都民の命と健康を守ることが最優先」と力を込め、ワクチン・治療薬の開発支援に取り組むと強調。待機児童問題への取り組みにも触れ「女性が活躍し、子どもが元気に育つ環境づくりを加速したい」と訴えた。
 午前九時半ごろには自身のホームページでも、事前に収録した約二分間の「第一声」動画を公開。一期目で掲げた「東京大改革」の継続を訴え「一緒に新しい東京をつくりましょう」と呼び掛けた。 (松尾博史)

◆医療体制の充実、休業補償徹底 宇都宮健児さん

18日、東京都新宿区で

 元日弁連会長の宇都宮健児さん(73)は午前十時、新宿区の都庁前で第一声を上げた。新型コロナウイルスの感染拡大で社会的、経済的に弱い立場の人にしわ寄せが及んでいるとし「都民一人一人の生存権がかかった選挙だ。命と暮らしを守る」と訴えた。
 スーツにえんじ色のネクタイ姿で宇都宮さんは、都のコロナ対応を批判し「医療体制の充実と自粛や休業に伴う補償を徹底する」と力説した。
 多重債務者救済や貧困問題に取り組んだ経験をふまえ、「経済効率性よりも都民の命や暮らし、人権が重視される社会に転換したい」と話した。カジノ誘致にも反対の立場を表明した。
 二〇一二年と一四年の都知事選に立候補し、三度目の挑戦。一六年の前回選は出馬表明したが、告示直前にとりやめた。今回は立憲民主、共産、社民が支援している。 (奥野斐)

◆大胆にお金つぎ込み、経済復活 小野泰輔さん

18日、東京都新宿区で

 元熊本県副知事の小野泰輔さん(46)は午前十一時すぎ、新宿・歌舞伎町で第一声。「(感染者の多い)この新宿などで、的確なピンポイントの新型コロナ対策をしながら、大胆にお金をつぎ込み、東京の経済を復活させる」と力を込めた。
 全て白のポロシャツ、ズボン、スニーカー姿。マイクを手に「キャッチフレーズで大旋風を起こした小池都政は、四年間の成果がほとんど出ていない。地方から見ていて『東京はこのままでいいのか』と思った」と出馬の理由を語った。副知事としての二期八年間の実績をアピールし「小池さんに勝てるポテンシャル、行政能力を持っているのは私だけ」と訴えた。
 二日に一人で出馬表明後、高校の同級生だった日本維新の会・柳ケ瀬裕文(ひろふみ)参院議員に声をかけられ、同党推薦で戦うことに。柳ケ瀬氏や音喜多駿(おときたしゅん)参院議員らも駆けつけた。 (小倉貞俊)

◆自粛に異議、飲食など業界守る 立花孝志さん

18日、東京都新宿区で

 NHKから国民を守る党党首の立花孝志さん(52)は午前十一時、都庁前に選挙カーを止めて演説。濃いグレーのスーツ姿で「NHKをぶっ壊す」と口火を切り「今回の争点は新型コロナウイルス対策。飲食やイベント業を守る」と外出自粛に異議を唱えた。
 前回の都知事選を含め十数回の選挙に挑み、千葉県船橋市議や東京都葛飾区議、参院議員を経験。「政治家には(実業家の)堀江貴文さんのような賢い人が一人もいない。コロナ対策を見ても、ばかな対策が打たれている」と主張した。
 現職の小池百合子さんに向けては「憲法にも法にも国民の行動を制限する力はないのに、ステイホームと命令し、自分はオンラインや電話で仕事ができるのに、わざわざ毎日、都庁に出勤した。満員電車をなくすと言っていたのに、そんなこともできない」と批判した。 (梅野光春)

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