電通以外に協力しないよう圧力か 下請けに「出禁にする」 週刊誌報道

2020年6月19日 06時40分

下請けへの圧力の疑いが浮上した電通=東京都港区

 経済産業省の家賃支援給付金事業を巡り、広告大手電通の社員が、電通以外の会社に協力しないよう下請けに圧力をかけたと十八日発売の週刊文春が報じた。電通は「社員が協力会社の従業員に不適切な発言をした」として処分すると発表したが、事案の内容について明らかにしていない。協力会社への不当な圧力があったとすれば、独占禁止法違反の可能性が生じるが、経済産業省は「現段階では事実確認はしていない」としている。
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 家賃支援給付金事業は、新型コロナ感染拡大の影響で打撃を受けた店舗や企業の家賃負担を軽減するために給付金を出す制度。同事業の事務委託は、一般競争入札によりリクルートが既に落札している。
 文春によると、電通の社員は、入札の公示前の五月二十四日、イベント会社「テー・オー・ダブリュー」(TOW)の社員を通じ、複数の下請け会社に対し、電通以外の会社が事業を受注する見通しであると指摘。その上で、「この事業に関われば出禁(出入り禁止)レベルの対応をする」と求めたという。実際に、下請け会社に圧力をかけたとすれば、優越的地位の乱用などの疑いが出てくる。
 電通の広報部は十七日深夜、社員の処分をホームページ上で公表した。本紙は処分内容や理由を尋ねたが「個別の内容に関しては回答を差し控えたい」と答えなかった。法令違反には当たらないとの認識を示している。TOWも十八日、社員の処分を発表した。
 電通は、経産省の持続化給付金事業について、大部分の再委託を受け、TOWも下請けで参加している。しかし、経産省中小企業庁の担当者は今回の件については「持続化給付金事業に影響があるとは思わなかった」と話した。 (大島宏一郎)
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