トランプ氏、再選支援を習氏に要請していた? ボルトン前補佐官が暴露

2020年6月19日 06時43分
 【ワシントン=金杉貴雄】ボルトン前米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)=写真、AP・共同=が近く出版予定の回顧録でトランプ米大統領が昨年六月、中国の習近平(しゅうきんぺい)国家主席に大統領選再選の支援を要請したと暴露していることが十七日、明らかになった。本を入手した米主要メディアが報じた。政治的利益のために外交を利用したとの批判が強まりそうだ。
 回顧録によると、トランプ氏は昨年六月、二十カ国・地域(G20)首脳会議が開かれた大阪で習主席と会談。会談の途中で話題を大統領選に変え、再選を助けるように習氏に嘆願し「中国が大豆と小麦の購入を増やすことは選挙結果にとって重要」と強調した。
 同会談でトランプ氏は、人権侵害が問題になっている新疆ウイグル自治区の強制収容施設について習氏が説明すると「建設を進めるべきだ」と賛意を示した。同月の天安門事件三十年に際してホワイトハウスの声明発表を拒否。「誰がそれを気にするのか。私は取引しようとしている。何も望まない」と語ったという。
 対北朝鮮では二〇一八年にシンガポールで行われた史上初の米朝首脳会談の最中、側近のポンペオ国務長官がトランプ氏について「むちゃくちゃだ」と書いたメモをボルトン氏に回してきたと指摘。ポンペオ氏はその一カ月後、北朝鮮との交渉について「成功の可能性はゼロだ」と断言したという。
 ボルトン氏は政権の内情を知り尽くしており、回顧録はトランプ氏にとって痛手だ。大統領選を控え、トランプ氏は民主党のバイデン前副大統領を中国に弱腰だと批判し、対中強硬姿勢を誇示している。回顧録は二十三日に出版予定。トランプ氏は十七日、出版が機密漏えいに当たると非難し、政権は出版差し止めを求める訴訟を起こしている。

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