世論調査で架空回答を作成 フジと産経 14回分の放送と記事を取り消し

2020年6月20日 07時07分

 フジテレビと産経新聞社は十九日、合同で行った過去十四回の電話世論調査で、調査業務委託先のコールセンター現場責任者が、実際には電話していない架空の回答を一回につき百数十件、不正に入力していたと発表した。
 世論調査は内閣支持率を含む政治がテーマ。両社は不正データに基づく昨年五月〜今年五月の調査十四回分の放送と記事を取り消し、世論調査は当面休止する。
 発表によると、両社は昨年五月から世論調査をアダムスコミュニケーション(東京)に委託。約千の調査件数の半分が日本テレネット(京都市)に再委託されたが、同社は世論調査一回につき百数十サンプルで架空回答を入力した。現場責任者が主導し、実際に電話で聞き取った回答を基に、性別や居住地などの属性を変更して架空データを作成していた。
 不正は十四回全てで行われ、総調査件数の約17%に当たる計約二千五百件に上る。
 フジテレビによると、現場責任者は不正の理由を「利益を増やしたかった。人集めが難しかった」と説明。「自分の独断でやった」とも話しており、フジと産経は業者選定の経緯や、日本テレネットの通話実績などを検証する。発覚の経緯は「お答えできない」としている。
 フジテレビは「委託先からの不正なデータをチェックできず、誤った情報を放送してしまった責任を痛感している」、産経新聞社は「報道機関の重要な役割である世論調査の報道で、誤った情報をお届けしたことを深くおわび申し上げます」とそれぞれコメントを発表した。 

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