前橋不正アクセス 第1回口頭弁論 NTT側、棄却求める 出廷せず答弁書で

2020年6月20日 07時34分
 前橋市立小中学校などに通った児童や生徒、保護者ら計約四万八千人の個人情報がシステムへの不正アクセスで流出した恐れがある問題で、市がシステム管理を委託したNTT東日本に対して約一億八千万円の損害賠償を求めた訴訟の第一回口頭弁論が十九日、前橋地裁(杉山順一裁判長)であった。市によると、同社は六日付で答弁書を提出し、請求の棄却を求めているが、具体的な反論はないという。
 裁判には同社側は弁護士を含め現れなかった。同社群馬支店は取材に「本件に関しては弁護士に一任している。係争中なのでコメントは差し控える」とした。
 訴状によると、基本設計書などでは内部ネットワークに保存された個人情報を保護するため、通信を制御する「ファイアウオール」の設定などで通信制限を行う事が明確化された。
 ただ、システムには外部と内部のファイアウオールの設定に重大な不備があると指摘。同社は外部と内部ファイアウオールの設定などで適切に通信制限を設定する義務があったのに、これを怠ったとしている。
 市は二〇一五年五月、市教委と市立の小中学校などを結ぶ情報通信ネットワークシステムの管理に関し同社と業務委託契約を締結。一八年三月に外部からの不正アクセスが発覚した。
 不正アクセスで一二〜一七年度に市立幼稚園、小中学校、特別支援学校に在籍した全児童生徒らの個人情報に加え、児童らと教職員の給食費の引き落とし口座の情報約二万八千件が流出した可能性がある。 (市川勘太郎)

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