60年代の川上澄生に迫る 美術館で版画展 28日まで 鹿沼市立川上澄生美術館

2020年6月21日 08時34分

公募展に出品した「円卓の武者」も展示されている=鹿沼市立川上澄生美術館で

 版画家川上澄生が一九六〇年代の日本とどう向き合ったかを紹介する「川上澄生の一九六〇年代展」が、鹿沼市立川上澄生美術館で開かれている。南蛮や文明開化をテーマに取り組んだ五十九点を展示している。二十八日まで。
 澄生は一九五八年、六十二歳で県立宇都宮女子高校の教諭を退職し、本格的に「版画家」として再スタートした。この時期、海外の公募展で日本人の木版画作家の受賞が相次いでいた。
 会場では「円卓の武者」など国内初の版画の国際公募展「東京国際版画ビエンナーレ」に出品した作品も紹介。大きさなどから意欲的に臨んだことがうかがえる。長崎の取材旅行で立ち寄ったレストラン、菓子店などで見かけたランプ、ガラス器の作品も。アラスカのサケ缶詰工場で働いていた二十代前半の時代を描いた本「アラスカ物語」は柔らかな作風が感じられる。
 学芸員の原田敏行さんは「六十歳を超えても、さまざまな技法に挑戦していた。前向きな創作意欲を感じてもらいたい」と話す。
 入館料は一般三百円、高校・大学生二百円、小・中学生百円。月曜休館。新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、二十五日までは県民対象。問い合わせは同館=電0289(62)8272=へ。(原田拓哉)

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