野田市長選 54年以来の無投票 鈴木さん再選果たす

2020年6月22日 07時27分

無投票で再選を決め2期目の抱負を語る鈴木有さん=野田市で

 任期満了に伴う野田市長選が二十一日告示され、無所属現職の鈴木有さん(63)以外に立候補の届け出はなく、無投票で再選が決まった。市長選の無投票は一九五四年以来。
 鈴木さんは、午後五時前、遊説を終えて市内の選挙事務所に戻ると、拍手で迎えられた。新型コロナウイルスへの感染防止対策で陣営スタッフや支持者と握手は交わさず、万歳三唱で当選を祝った。
 鈴木さんは、昨年一月に発生した児童虐待死事件に触れ、「二度と虐待、ドメスティックバイオレンス(DV)の犠牲者を出してはならない。国や県とのパイプでしっかり仕事をしていきたい」と二期目の抱負を述べた。
 鈴木さんは、虐待を見逃さない地域づくり、大型子ども館と老人福祉センターの整備、スポーツ推進都市宣言などを公約に掲げた。
 同日告示された市議補選(被選挙数一)には、新人の二候補者が立候補を届け出て選挙戦になった。投票は二十八日、市内四十五カ所で行われ、午後九時十分から市総合公園体育館で即日開票される。有権者数は十二万九千二百八十八人(二十日現在)。二〇一六年に実施された市議補選の投票率は40・02%。(林容史)
 鈴木有(すずきゆう) 63 無現<2>
  市長(元)市議長・建設会社社長▽拓大            
◇野田市議補選 立候補者(被選挙数1−候補2)=届け出順
 川崎貴志 57 無新
 渡辺晋宏 34 諸新
    ◇  

◆鈴木さん「力量試されている」

 「市長の力量が試されている」。経験のない新型コロナウイルスの感染拡大の対処に頭を悩ませた。五月末に緊急事態宣言が解除され、市内に往来が戻ると、経済活動は徐々に動きだした。「マスクがなければ、みんなで手作りした。助け合いの気持ちが生まれ、時代が少し前に戻ったような気がする」と思わぬ副産物も。
 一期目後半の昨年一月、市内の小学生栗原心愛(みあ)さん=当時(10)=が父親の虐待で死亡し、市は事件の検証と再発防止に追われた。トップとして「申し訳ない気持ち」と頭を下げ、「家庭内で起きる暴力を根絶する」と組織改編、マニュアル見直しに取り組んだ。
 これらの施策に、「点数は他人が付けるもの」と市民に判断を委ね、再選に挑んだ。
 市議だった父の背中を見て育ち、一九九四年に市議に。四年前、前市長の引退に伴う市長選に打って出て、新人四人による争いを制した。「政治家は上を目指すもの。市長なら思い描くまちづくりができる」と信条を語る。
 「後ろを振り返るな」。市の未来を背負う子どもたちに、失敗を恐れず常に前に進んでほしいと願う。(林容史)

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