五反田のあの旅館跡が更地に 地面師に転がされ…最後は旭化成グループが取得

2020年6月22日 07時51分

地面師事件の舞台となった東京・五反田の元旅館「海喜館」(左=2018年1月)。今月20日には解体がほぼ終わっていた(右)

 積水ハウスが地主に成り済ました「地面師」のグループに土地購入代金五十五億円余りをだまし取られた事件で、事件の「舞台」になった東京・五反田の土地を取得した不動産会社が敷地内の廃業旅館をほぼ解体し終えたことが明らかになった。マンション建設などを検討している。土地は今月中に更地になる見通しだ。
 登記簿によると、品川区西五反田の目黒川沿いにあるこの土地は旭化成のグループ会社、旭化成不動産レジデンス(東京)が取得した。同社は三月末から、瓦ぶきの古い建物と土塀で異彩を放っていた日本旅館「海喜館」の解体工事を進めていた。今後については確定していないが、広報担当者は「マンションの建設などを検討している」と話した。

ほぼ更地となった旅館跡地

 敷地は約二千平方メートルの広さがあり、JR五反田駅から徒歩約三分の都心に残ったまとまった土地として、不動産業界の注目を浴び続けてきた。
 こうした背景から、大手住宅メーカーが巻き込まれ、地面師グループの十人が起訴される大規模な詐欺事件につながったが、東京地裁は主犯格とされた被告に今月十日、懲役十一年の判決を言い渡し、事件は区切りを迎えていた。さらに「舞台」になった土地の再生が動きだし、町の姿は今後、大きく変わることになりそうだ。 (池井戸聡)

関連キーワード

PR情報