足利市が新たなハザードマップ 昨年の旗川氾濫で女性死亡の地区など

2020年6月24日 07時29分

完成したハザードマップ暫定版を示して解説する和泉聡市長=足利市役所で

 昨年十月の台風19号の際、足利市のハザードマップの対象エリア外だった渡良瀬川支流の旗川(はたがわ)が氾濫し、乗用車で避難途中の女性が亡くなった事故を受け、市は二十三日、車が流された市東部の富田地区と隣接の毛野地区を対象にした新たなハザードマップ暫定版を作製した。被災住民約二百人の生の声を集め、当時、想定外だった水の流れをカラー地図に落とし込んだ。(梅村武史)
 事故は、台風19号が同市を襲った昨年十月十二日夜に起きた。富田地区の市民が車二台に分乗し、約一キロ西の避難所、富田小学校を目指したが、道中、旗川からあふれ出た水に流され、車一台が水没。乗っていた八十五歳の女性が低体温症で亡くなった。
 台風当時、市は旗川からの氾濫を想定しておらず、当時の市ハザードマップの危険エリア外だった。
 近年の災害多発で、厳しくなった国基準に対応せず更新が遅れていたことにも批判が出た。台風直後、和泉聡市長は「大いに反省しなければいけない」と語り、同地区の暫定版作製を約束していた。
 暫定版では、旗川流域に最大級の大雨が降った場合の総雨量を、二十四時間で六五一ミリと千年に一度の想定最大降雨量に設定。事故周辺地域の浸水予想を「〇・五〜三メートル未満」と予測している。
 暫定版では「あふれた水は表面上ゆっくり流れているが足元は踏ん張りが利かないほど急流」など、被災住民の声を聞き取った意見をマップ上の十八カ所に吹き出しで示している。
 台風当時、氾濫した区域を黒の実線で、最も危険な場所を赤の点線で囲い、旗川右岸からあふれ出た水の流れを矢印で示した。
 ハザードマップ暫定版はカラーA2判。両地区の約七千五百世帯を対象に今月中に配布を始める。市ホームページでも二十三日から公開を始めた。

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