電通、給付金事業で外注重ね利益 経産省が委託先に10%の管理費認める独自ルール

2020年6月25日 05時50分
 国の持続化給付金事業で、広告大手の電通が想定する利益の大半が、事業を外注に回すことで生まれることが分かった。経済産業省が委託先や再委託先の事業者に求める独自のルールで、外注費から機械的に算出した金額を利益にすることを認めているためだ。国の事業の実務をほぼ丸投げしても利益が膨らむ構図となっている。(皆川剛、桐山純平)
 経産省では委託先の事業者に対して、人件費や外注費など事業に必要な費用に加え、これらの費用の総額の10%を「一般管理費」として支払う規則になっている。一般管理費のお金は委託先の事業者の家賃や光熱費などに充てられ、残りは委託先の事業者の利益となる。
 給付金事業で、電通の利益を生み出す一般管理費は予算ベースでは68億円になる見通し。電通自体の人件費や広報費36億円の10%に加え、外注費645億円の10%が電通に一般管理費として支払われるためだ。事業遂行のために電通がどの程度、実際の仕事を行っているかの実態にはかかわらず、電通の利益分は保証される形になっている。
 給付金事業での利益について、電通の広報担当者は「一般管理費では事前に想定していない費用も賄う。最終的な金額は業務完了後に精算する」として明かさなかった。

管理費の一律10%は経産省だけ

 外注費の10%を一般管理費に算入するルールについて、本紙が14の中央省庁(12府省、警察庁と復興庁)に聞いたところ、12の役所は「個別の事業や分野に応じて判断している」と回答。委託事業で一律に認めているのは経産省のみだった。一方、環境省は「外注まで含めるのは好ましくない」と一切認めていない。

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