<新型コロナ>さいたま市 認可外にも保育料補助 86施設の登園自粛家庭に

2020年6月25日 07時18分
 新型コロナウイルスの影響で認可外保育施設への登園を自粛した家庭に対する利用料補助について、さいたま市は二十四日、市が認定していない施設の利用者にも実施すると発表し、一般会計補正予算案に五千九十七万円を計上した。市は当初、市の認定する施設の利用者にだけ補助を出すとしており、ほかの施設の保護者から「法の下の平等に反する」として再考を求められていた。 (前田朋子)
 記者会見した清水勇人市長は「(認可外施設にも)保育の一部を担っていただいている。市が登園自粛要請をしたので補助を決定した」と説明、「今回限りの特別な措置」だと強調した。
 市幼児政策課によると、今回追加する補助の対象は八十六の認可外保育施設。国の補助がある企業主導型保育施設は含まない。市が登園自粛を要請した四月八日〜五月三十一日に実際に登園しなかった日数で保育料を割り、保護者に補填(ほてん)する。上限はゼロ〜二歳は月額五万五千円、三〜五歳は同五万円。国の幼児教育無償化分も含んだ金額で、実質的な市の負担は平均一万三千円程度という。
 登園しなかった分の保育料補助を巡っては、認可保育所などには国と自治体で減免する仕組みがある。認可外施設にはなかったが、市は五月、市が認定する一部施設については休んだ日数分を補助すると発表。対象から漏れた施設の保護者らが、命を守る措置で区別するのはおかしいとし、同様の措置を求め市に署名を提出していた。
 署名に参加した市内の母親(27)は今回の措置を「喜んだ仲間も多い」と評価。ただ、自身の四歳の長男が通う施設は月額六万六千円で、自粛期間中、一日も登園させなかったが、今回の補助を充てても計三万二千円の負担は残る。
 さいたま市の待機児童数は四月現在三百八十七人で全国屈指の多さ。認可保育施設への競争が激しいため最初からあきらめて認可外を選ぶ人も少なくない。母親は、「これを機に、保育激戦区で認可外を切り捨てない対応をしてほしい」と注文をつけた。

◆国補助なし 自治体次第

 保育施設の利用料負担は、昨年十月に始まった幼児教育無償化により、三〜五歳は認可施設利用者は無償、認可外施設利用者にもほとんどの場合補助があるが、一〜二歳は認可、認可外とも基本的に対象外。今回のコロナ禍では、無償化が及ばない部分の対応が問題になった。認可には国と自治体で登園自粛分を補助するが、認可外に国の補助はなく、自治体により対応が異なることになった。
 県内では、越谷市が先行して認可外への補助を決めた。六月議会で二千八百万円の予算が可決され七月下旬から申請を受け付け、八月にも支給開始の予定だ。
 昨年四月の待機児童が県内二番目に多い百十四人だった三郷市は、市内にベビーシッターを含め認可外施設が十八あるが、検討していない。「利用者数を把握しておらず、補助基準の設定も難しい」と話す。
 四十三の認可外施設を約八百人が利用している川越市は「未定」。待機児童は今年は一ケタの見込みで「さいたま市とは事情が異なる」と話した。
 川口市も「予定はない」とする。認可外施設に登園自粛を要請しなかったことに加え、昨年十月から無償化対象外のゼロ〜二歳園児家庭に月額一万円の利用料補助を始め、「ある程度カバーできる」と説明した。
 さいたま市によると、政令市では福岡、北九州、神戸、仙台市が補助を実施または予定している。横浜市は、保護者に登園自粛分の利用料を返した認可外施設に最大三十万円を助成する予定で議会で審議中だ。
 東京都世田谷区も補助を実施。都の既存の待機児童対策を利用して財政負担を抑えられたが、それでも四〜七月分で約一億千七百三十万円かかる見込み。担当者は「自治体だけで負担するのはきつい。国も補助を考えてほしい」と求めた。

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