ベラルーシ、都市封鎖なしでコロナ致死率0.6%は本当? 大統領に忖度し統計偽装の疑いも

2020年6月25日 14時00分
 【モスクワ=小柳悠志】旧ソ連のベラルーシが、都市封鎖を行わずに新型コロナウイルスによる致死率を0・6%弱に抑えているとしていることに、国内外から疑問の声が上がっている。ウイルスの脅威を否定するルカシェンコ大統領の発言が死者数の過小報告につながっている可能性がある一方、実際に死者の抑制に成功しているとの見方もある。
 ベラルーシの人口は約950万人。政府の発表では、20日までの累計感染者数約5万6600人に対し、死者は331人。経済活動は止めず、学校なども通常通りに行われている。
 ルカシェンコ氏は3月以降、「ウオッカがウイルスを殺す。新型コロナは心の病だ」と非科学的な発言を連発。一方、保健当局は感染のリスクを公言しており、ドイツの一部メディアは大統領の危機管理能力の欠如が、かえって市民の防衛意識を高めたとの見方を示している。
 現地の医師(30)は本紙に「大量の患者が病院に搬送されたが、死ぬのは持病がある人に限られ、致死率は実際に低い」と説明。40代の女性は逆に「公式の死者統計は誰も信じていない。大統領がウイルスの脅威を否定する以上、統計の死者数を増やすわけにはいかないのだろう」と語る。
 5月にはロシア国営放送がベラルーシの公式統計の信ぴょう性を疑う報道をしたところ、記者らの取材許可証が剝奪されている。

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