地上イージス配備は断念 「中期防」明記の方針、異例の転換 河野防衛相が表明

2020年6月26日 05時50分

自民党本部で開かれた国防部会などの合同会合。河野防衛相(奥中央)が「イージス・アショア」配備計画撤回を明らかにした=25日、東京・永田町

 河野太郎防衛相は25日、自民、公明両党の会合で、秋田、山口両県への地上配備型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画を断念したと説明した。河野氏は記者団に「代替地を見つけることは極めて困難だ」と語った。当面の武器取得の見積もりである「中期防衛力整備計画」に明記された計画を白紙撤回する異例の方針転換となる。
 断念は24日の国家安全保障会議(NSC)4大臣会合で決定。今後の閣議で正式に決める。菅義偉官房長官は記者会見で「わが国の防衛に空白を生じさせてはならず、安全保障戦略のありようをNSCで徹底議論する」と話した。
 当面のミサイル防衛は、海上自衛隊のイージス艦に搭載したミサイルが大気圏外で迎撃し、撃ち損じた場合は地対空誘導弾パトリオット(PAC3)が対応する2段構えで行う。
 2025年ごろの配備を目指していた地上イージスに代わる将来のミサイル防衛態勢は、北朝鮮による新型ミサイル開発や、中国の東シナ海進出などの地域情勢を踏まえ、政府・与党で検討を進める。
 自民党は30日に、今後のミサイル防衛態勢に関する検討会の初会合を開き、7月中にも提言をまとめ政府に伝える方針。党側の責任者となる小野寺五典元防衛相は「こちらからミサイルを食い止めるためのさまざまな抑止の考え方も必要だ」と記者団に語った。党は17年に「敵基地攻撃能力」の保有検討を政府に提言しており、今回も保有の是非を議論する。(山口哲人)

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