みなかみ産広葉樹から椅子 有効活用へすわり良く、製品化第1号

2020年6月27日 07時25分

モリートチェアについて佐々木さん(右)から説明を受ける鬼頭町長=みなかみ町役場で

 岐阜県高山市の木製家具製造・販売会社「オークヴィレッジ」は、みなかみ町産のコナラとクリを使ったダイニングチェア「Mori:toチェア(モリートチェア)」の販売を始めた。市場で流通しにくい広葉樹を製品化し、森林整備や地域活性化を進める町と同社の合同プロジェクトの製品第一号。今後は家具にとどまらず食器や文具、小物などにも製品の幅を広げたいという。(渡辺隆治)
 モリートチェアは高さ八十五センチ。座面には肌触りのよいクリ材を使用。背もたれは、しなりのよいコナラを主材とし、座り心地をよくした。金属は一切使わず日本伝統の木組みを用いたため、重さ四キロと軽い。商品名は「森と人をつなぐ椅子」というコンセプトから生まれた。一脚六万七千円(税別)。年間二、三百脚の製造を目指す。同社の直営店とオンラインで販売している。
 小規模な山林保有者が多い同町は、伐採や搬出を森林組合や業者に委託せず、山林保有者や地域住民が山仕事に携わって収入を得る「自伐型林業」を推進。低コストで参入しやすい上に継続性が高く、放置林が減るなど環境保全にも役立つという。現在、町では八つの自伐型林業グループが活動しているという。
 自伐型林業の森林整備により切り出される広葉樹を有効活用するため、同社と同町は二〇一八年十二月に「森林(もり)を育む広葉樹産業化プロジェクト」に関する包括的連携協定を締結。同社が製品を作り、販売することになった。
 二十五日に町長室であった記者会見で、同社の佐々木一弘商品開発部長は「コナラは『堅い』『歩留まりが悪い』と家具用材として使われてこなかったが、十分素材になる。さまざまな形で製品を世に出していきたい」と語った。鬼頭春二町長は「薪や炭にしか使われない木が素晴らしい製品になってうれしい。山の価値が上がることを期待している」と感謝した。

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