矢板市長が指定廃棄物、一部解除の協議応じる考え 放射能、基準値下回る分

2020年6月27日 07時25分

保管農家の負担軽減策について話し合う市町長会議=宇都宮市で

 東京電力福島第一原発事故で発生した放射性物質を含む稲わらや堆肥などの「指定廃棄物」を保管する農家の負担軽減策を話し合う環境省主催の市町長会議が二十六日、県公館であった。昨年夏の測定で放射能濃度が、指定の基準になる一キログラム当たり八〇〇〇ベクレルを下回った一部の指定廃棄物について、矢板市の斎藤淳一郎市長が指定解除の協議に応じる考えを表明した。
 斎藤市長は、市内の保管農家の一部が解除に理解を示しているとし、「国が保管や処理に対して技術的、財政的支援を行うことなどが条件だ」と述べた。
 県北部を中心にした六市町の農家の保管分は今後、各市町内に設ける集約場所で暫定保管することになっている。斎藤市長は協議に応じる理由を「集約場所の選定に時間がかかる」とする農家もいたと説明。「一部が解除されて全体の量が減れば、選定の可能性も広がる」と指摘した。
 解除されれば一般廃棄物となり、市町村が必要な保管・処理を行う。他市町から「一度指定されたものは国が責任を持って処理するべきだとの考えは変わらない」との意見もあった。
 出席した石原宏高環境副大臣は「最後まで国が責任を持って対処する。解除されても技術的、財政的支援をしていく」と述べた。福田富一知事は「一歩でも進めるという思いを受け止めてほしい」と国に求めた。
 同省は集約場所の選定基準を(1)自然災害の恐れがない(2)自然環境に配慮(3)公道からのアクセス−などと示し、各市町と協議を続けるとした。(小川直人)

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